2024年6月1日(土)
DD2号 フロントフェンダーの割れ − 交換
DD2号のフロントフェンダーは軽量化のためにプラスチックでできている。以前から、洗車しているときにボンネットを上げていると、左のフロントフェンダーの上面のネジ部が2か所割れているのが気になっていた。いつ割れたんだろう? このときかなぁ・・・? いや、割ってなかったと思うけど? 写真1に該当箇所を示す。
写真1 左フロントフェンダーの割れ写真1の上側(車両後ろ側)の拡大を写真2に、下側(車両前側)の拡大を写真3に示す。
写真2 上側(車両後ろ側)の拡大
写真3 下側(車両前側)の拡大割れているというより、まだヒビが入っているという状態だ。幸運なことに、以前に程度のいい同じ色のフロントフェンダーを譲ってもらったので、それと交換しよう。フロントフェンダーの交換作業は、ヨッシーさんからいただいたレポートが参考になる。大まかな手順としては、
フロントバンパーの左側を外す スカッフプレートを外す サイドスカートを外す フロントフェンダーを外すの順で作業する。
ではまずは、写真4のように前側をジャッキアップしてウマをかける。
写真4 前側をウマにかけたところついでに左側の前輪も外しておこう。そしてフロントバンパーの左側だけ外す。外した方についてはこのレポートを参照のこと。写真5にフロントバンパーの左側を外したところを示す。
写真5 フロントバンパーの左側を外したところ次に、左側のドアを開けて写真6に示すスカッフプレートを外す。
写真6 スカッフプレートこれを外す理由は、この下にサイドスカートを固定しているプラスチックリベットがあるからだ。スカッフプレートは6本のプラスチックのピンで固定されているため、写真7のようにボディ側を養生して、内装外しで後ろ側から一つずつピンを外していく。
写真7 ピンを外しているところスカッフプレートの裏側は写真8のようになっている。
写真8 スカッフプレートの裏側プラスチックのピンは車体側に残っているので、写真9のように内装外しで外しておく。この時、ピンを折りやすいので注意が必要だ。
写真9 ピンを抜いているところさて、次はサイドスカートを外す。最初に、写真10に示す、スカッフプレートの下にある5本のプラスチックのリベットを外す。
写真10 プラスチックのリベット写真11に外したリベットを示す。
写真11 外したリベットこのリベットは、まず頭のピンを引き抜き、その後にリベット本体を引き抜けばいい。リベットの次は、サイドスカート下側にあるプラスチックのボルトを外す。これは写真12のところにあり全部で10本ある。
写真12 プラスチックのボルトの位置写真13に、前の2本のプラスチックボルトを示す。
写真13 前2本のプラスチックボルトこのボルトはT-30のトルクスで外すことができる。ほとんど締め付けトルクがないので、T-30のトルクスソケットを指で掴んで回せば外すことができる。10本のプラスチックボルトが外せたら、次は写真14に示すサイドスカート前下側の3本のネジを外す。
写真14 サイドスカート前下側のネジこれは8mmのソケットで外すことができる。同様にして、写真15に示すサイドスカート後ろ下側の3本のネジを外す。
写真15 サイドスカート後ろ下側のネジこの3本のネジを外すと泥除けも一緒に外れる。ここまで外せたら、サイドスカートを外側に引くと前側と後ろ側のクリップが外れて、写真16のようにサイドスカートを外すことができる。
写真16 サイドスカートを外したところサイドスカートの後ろ側には写真17に示す3本のピンが付いている。
写真17 サイドスカート後ろ側のピンこのピンが写真18に示す車体側の3か所の穴に刺さって固定されている。
写真18 サイドスカート後ろ側のピンが刺さる穴一方、サイドスカートの前側は写真19のようになっている。
写真19 サイドスカート前側この赤矢印で示した部分が、写真20の車体側のプラスチックのキャッチに嵌まって固定される。
写真20 サイドスカート前側のキャッチここまで来たら、いよいよフロントフェンダーを外す。まずは、写真21のように上側の固定ボルトをT-30のトルクスで示す。ちなみに、フロントフェンダーを固定するためのボルト類は締め付けトルクが12Nmだ。
写真21 上側の固定ボルトさらに、写真22に示すプラスネジを外す。これはフロントフェンダーとウィンカーを固定しているネジだ。
写真22 ウィンカーの固定ネジ後でよく考えてみると、このネジを外さず、ウィンカーごとフロントフェンダーを外したほうが簡単かもしれない。さて、次は写真23に示す、フロントフェンダー後ろ側のドアのヒンジ付近にあるボルトを外す。このボルトは5mmの六角レンチで外せる。
写真23 フロントフェンダー後ろ側の固定ボルトこの固定ボルトは写真24のようにドアをフルオープンにして六角レンチで外せる。ただし、ドアヒンジの手前側から工具を入れないといけないので、かなり長い六角レンチがあったほうが作業しやすいだろう。DDはちょっと長めの六角レンチとメガネレンチを組み合わせて養生テープで固定したものを使った。
写真24 2本の固定ボルトこのボルトを緩めていくと、途中で写真25のようにドアと干渉する。
写真25 ドアと干渉しているボルト(横から見たところ)そこで、ドアに干渉する直前までボルトを緩めてからドアを一段階閉めてボルトが干渉しないようにしてから、ボルトを緩めればいい。
さて、次は写真26のフロントフェンダー下にある、ウィンカーとフロントフェンダーを固定している3本目のプラスネジを外す。もし、写真22のプラスネジを外していないのであれば、このプラスネジも外さず、ウィンカーごとフロントフェンダーを外しても良さそうだ。
写真26 ウィンカーを固定しているネジの位置次に、写真27の赤矢印で示すところにある2本のネジを10mmのソケットで外して、フロントバンパーの端に嵌まるキャッチを外す。
写真27 キャッチの固定ネジの位置(赤矢印)キャッチを外して写真27の緑矢印のところを下から覗き込むと、写真28のようにT-30のトルクスボルトが見えるので、これを外す。
写真28 T-30のトルクスボルト今度は写真29に示すように、ドアを開けてフロントフェンダー後ろ上側にあるT-30のトルクスボルトを外す。
写真29 フロントフェンダー後ろ上側のボルトこのボルトを外そうとすると工具とドアが干渉するので、外す前に写真30のように養生テープで養生しておこう。
写真30 養生したところそして最後に、写真31に示すフロントフェンダー後ろ下部にある2つのナットを外す。このナットを外すと、サイドスカートの前側のキャッチも外れる。
写真31 フロントフェンダー後ろ下部にあるナットこのナットの締め付けトルクは5Nmだ。取り付け時にむやみに締めてプラスチックのキャッチを割らないように注意しよう。ここまで外せたら、写真32のようにフロントフェンダーを外すことができる。フロントフェンダーを外すときにウィンカーの電球のソケットも外しておこう。
写真32 フロントフェンダーを外したところ写真32の赤矢印で示したのが金属製の大きなワッシャーとシムプレートだ。この写真を写真33に示す。
写真33 大きなワッシャーとシムプレートこれは、フロントフェンダーを車体との間に付いている。そのため、フロントフェンダーを外す前にこのワッシャーとシムプレートの位置を確認し、フロントフェンダーを取り付けるときに、どの位置に入れるかを把握しておかないといけない。
写真34に交換前後のフロントフェンダーを示す。もちろん交換後のフロントフェンダーは割れてない。
写真34 交換前後のフロントフェンダー(上:交換前、下:交換後)手に入れたフロントフェンダーは、傷が付かないようにエッジ部分にマスキングテープが貼ってある。
さて、フロントフェンダーの取る付け時には、ヨッシーさんからいただいたレポートを参考にしてチリを合わせながら取り付ける。例えば、フロントフェンダーとドアの間隔は4±0.8mmなので、写真35のように間隔を測りながら取り付ける。
写真35 フロントフェンダーとの間隔なお、作業の最後にスカッフプレートを取り付けるのだが、これが意外と難しい。まず、写真36のように、車体から取り外したプラスチックピンをスカッフプレートの裏に取り付ける。
写真36 プラスチックピンを取り付けたところこのピンは全部で6本ある。このピンはスカッフプレートを外すときに折れやすいので、事前にスペアピンを買っておこう。DDは写真37のように折れやすいプラスチック部品は購入してストックしてある。ちなみに、P/Nは 51471840960 だ。
写真37 プラスチックショートパーツのストックスカッフプレートに取り付けたピンは多少左右に動くので、写真38のように車体側の6個の穴の位置と6本のピンの位置を正確に合わせてからはめ込む。これがずれているとキッチリと嵌まらなかったり、無理に嵌めようとするとピンが折れたりする。
写真38 穴の位置とピンの位置交換後、ヒビの部分以外は全く同じなのでフェンダーの写真は省略する。フェンダーやサイドスカートを外したあとのボディがかなり汚かったので、それを掃除するのに交換作業の大半の時間を使った。見えない部分なので掃除しなくてもいいのだが、この機会に綺麗にしておくと気持ちいい(自己満足)。
なお、作業するにあたって、ヨッシーさんからいただいたレポートがとても参考になった。やはり、先達はあらまほしき事なりだ。この場を借りて感謝する。
ご質問はddkunnejp【@】gmail.comまで。