2021年9月18日(土)

DD2号 ソフトクローズドア取り付け − その6

助手席側のソフトクローズドアユニットを取り付けることができたので、同じようにして運転席側のユニットも取り付けてみよう。助手席側のユニットを取り付けるときは具体的な細かい方法がわからなかったので試行錯誤したが、今回は方法が分かっているので、比較的簡単だろう。

まずは、写真1のように運転席側のガラスを開け、ガラスの高さが350mmになるように調整する。


写真1 ガラスの高さ調整

次に、写真2のように、トランクにあるバッテリーのマイナス端子を外す。


写真2 マイナス端子を外したところ

そして、写真3のように運転席側のドアを開けて内張りを外す。内張りの外し方は、このレポートを参照のこと。


写真3 ドアの内張り

さらに、写真4に示すインナーストラップも外す。外し方は、このレポートを参照のこと。


写真4 インナーストリップ

そして、写真5のようにドアロックアクチュエータのコネクタを外す。コネクタの上下にあるツメを押して引き抜くと外れる。


写真5 ドアロックアクチュエータのコネクタ

ついでに、写真6のように、ドアロックのロッドも外しておこう。これは手前に引っ張れば外れる。


写真6 ドアロックのロッド

次に、写真7のようにして、ゆっくりインシュレータを剥がしていく。暖かい季節に作業したほうがブチルが柔らかくなっていて剥がしやすいだろう。


写真7 インシュレータを剥がしているところ

剥がしたインシュレータを写真8に示す。


写真8 インシュレータ

手などにブチルが付くとややこしいので、注意して保管しておこう。写真9にインシュレータを剥がしたドアを示す。


写真9 インシュレータを剥がしたドア

ウィンドウガラスを適切な位置に調整しておくと、写真10の赤矢印の位置にウィンドウガラスを固定するトルクスボルトが見えるはずだ。


写真10 ガラスを固定するトルクスボルト

このボルトをT-45のトルクスレンチで外す。外したボルトを写真11に示す。


写真11 外したトルクスボルト

このトルクスボルトを外すと、ウィンドウガラス前側の金属クリップを外さなくてもウィンドウガラスを外すことができる。ウィンドウガラスは、一旦後ろ側を持ち上げてから、後ろに引き抜くようにすれば外れる。外したウィンドウガラスを写真12に示す。


写真12 外したウィンドウガラス

ガラスの下側がかなり汚れている。この部分はガラスを外さないと掃除できないので、この機会に綺麗に拭いておこう。ガラスを外したドアを写真13に示す。


写真13 ガラスを外したドア

今度は、ドアロックアクチュエータを交換するために、ウィンドウガラスの後ろ側のレールを外して作業スペースを確保する。まずは、写真14に示す上側のナットを10mmのソケットで外す。


写真14 レールの上側の固定

レールの下側は、ドアの底に固定されているので、写真15に示す、ドアの下に付いているプラスチックキャップを外す。


写真15 ドアの下側のキャップ

キャップを外すと、写真15のように2つのナットがあるので、両方とも10mmのソケットレンチで外す。


写真16 レール下側の固定

レールの上下の固定を外すと、写真17に示すウィンドウ後ろ側のレールを動かすことができるようになる。


写真17 後ろ側のレール

このレールを写真18のようにドアの下部に寝かせるように移動させる。


写真18 レールを動かしたところ

これでドアロックアクチュエータを取り外すことができる。まずは、ドアの中を覗き込んで、写真19に示すドアハンドルからのワイヤを外す。


写真19 ドアハンドルからのワイヤ

これは、写真19の赤矢印の2か所を外せばいい。写真20にワイヤを外したところを示す。


写真20 ワイヤを外したところ

ワイヤを外せたら、写真21のドアロックアクチュエータを固定している3本のトルクスボルトを外す。


写真21 ドアロックアクチュエータの固定

これでドアロックアクチュエータを取り出せるようになるが、運転席側のドアロックアクチュエータには、写真22に示すように、キーシリンダーに接続されているリンクがある。


写真22 キーシリンダーへのリンク

すなわち、車外から物理的な鍵をキーシリンダーに入れて回したときに、運転席側のロックが外れるようにするリンクだ。ドアロックアクチュエータを外してこのリンクを見ると、写真23のように見える。


写真23 キーシリンダーへのリンク

新しいソフトクローズドアユニットのドアロックアクチュエータを取り付けるときは、このリンクも取り付けておかないと、物理的な鍵でドアロックが開かなくなる。それはさておき、取り外したドアロックアクチュエータと新しいソフトクローズドアユニットのドアロックアクチュエータの比較を写真24に示す。


写真24 ドアロックアクチュエータの新旧比較(左:新、右:旧)

写真25に裏側の比較を示す。


写真25 裏側の比較(左:旧、右:新)

あれ、よく見てみると赤矢印のところがちがう。DD2号に付いていたドアロックアクチュエータを見てみると、写真26のようになっている。これはキーシリンダーのリンクに接続するところだ。


写真26 キーシリンダーからのリンクへの接続

一方、新しく用意したソフトクローズドアユニットのドアロックアクチュエータには、写真27のようにリンクへ接続する部分がない。


写真27 ソフトクローズドアユニットのドアロックアクチュエータ

あれ? もしかして、これは左ハンドル用のユニットか? だから、キーシリンダーからのリンクに接続する部分がないのか・・・? う〜ん、間違ったものを買ってしまったようだ。でも、まぁ、物理的な鍵を使ってドアロックを開けることなんてほとんどないから、とりあえず取り付けてしまおう。まずは、新しいドアロックアクチュエータをドアの中に入れて、写真28の3本のボルトを取り付ける。


写真28 新しいドアロックアクチュエータを取り付けたところ

このとき、ドアハンドルからのワイヤも取り付けておこう。次は、写真29に示すソフトクローズドアユニットのモータを取り付ける。


写真29 ソフトクローズドアユニットのモータ

モータに取り付けてあるプレートの3本のネジを赤矢印のところに入れるようにする。その前に、写真30のようにエアバッグセンサを外しておこう。


写真30 エアバッグセンサを外しているところ

写真31に外したエアバッグセンサを示す。


写真31 エアバッグセンサ

エアバッグセンサが外れたら、モータをドアの中に入れ、プレートのネジをドアの3か所の穴から出してバネワッシャとナットで取り付ける。その後、エアバッグセンサを元に戻す。写真32にモータを取り付けてエアバッグセンサを元に戻したところを示す。


写真32 モータを取り付けてエアバッグセンサを元に戻したところ

これでソフトクローズドアユニットの取付けはできた。ここまでできれば、ウィンドウガラスを元に戻す。その前に、後ろ側のレールを元に戻すとともに、写真33のようにウィンドウガラス前側の短いレールにシリコングリスを塗っておこう。前後のレールにもシリコングリスを塗っておいた方がいいだろう。


写真33 レースにシリコングリスを塗っているところ

このガラスに付いている短いレールにはスライドピースが嵌まることになる。そのスライドピースは写真34の矢印の裏側にある。


写真34 スライドピースの位置

ドアの中を覗き込んでみると、写真35のように白いプラスチックのスライドピースが見えるはずだ。スライドピースはこのレポートの写真12のようなものである。


写真35 スライドピース

ウィンドウガラスの短いレールにこのスライドピースが入るようにしてガラスを取り付ける。ガラスを入れたら、写真36のガラス後端の前後位置を調整してボルトを締めて固定しよう。


写真36 ガラス位置の調整

ガラスを元に戻せれば、インナーストリップも元に戻しておこう。さて、残るは配線だ。ソフトクローズドアユニットのモータのアース側の配線は、写真37の茶色の配線に接続する。


写真37 茶色の配線

茶色の配線の被覆の一部をカッターで剥き、写真38のようにモータのアース線をハンダ付けする。もちろん、この部分はビニールテープで巻いて絶縁処理しておく。


写真38 アース線をハンダ付けしたところ

一方、+12V電源線はドアヒンジを通して車内に引き込む。ドアヒンジ部分にある配線チューブを通すため、写真39のコネクタの固定ボルトを8mmのソケットで外す。


写真39 ドアヒンジコネクタの固定ボルト

ボルトを外して、写真40のようにコネクタを上にスライドさせれば、コネクタの固定を車体から外すことができる。


写真40 コネクタを車体から外す

コネクタを車体から外せたら、今度は写真41のようにコネクタの上側を赤矢印の方向にスライドさせて、コネクタを外す。


写真41 コネクタの外し方

写真42に外れたコネクタを示す。


写真42 外れたコネクタ

ここのゴムチューブに+12V常時電源線を通すために、写真43のようにコネクタを分解する。


写真43 コネクタを分解したところ

写真44のようにゴムチューブのもう一方の端を車体から外す。


写真44 ゴムチューブの端を車体から外したところ

そして、写真45のような針金を用意し、これを使ってゴムチューブの中に配線を通す。この配線はソフトクローズドアユニットのモータのコネクタから引いてきたものだ。


写真45 ゴムチューブの中を通すための針金

写真46にゴムチューブの中を通した配線を示す。


写真46 ゴムチューブの中を通した配線

一方、今度は写真47のように、車内から+12V常時電源線を配線してくる。


写真47 車内からの+12V常時電源線

この配線を車体側のコネクタの一番大きい穴に通した後、写真48のようにドア側のコネクタの対応する穴に通す。


写真48 +12V常時電源線をコネクタの穴に通しているところ

そして、ドアからゴムチューブの中を通してきた配線と、写真49のようにギボシ端子で接続すればいい。


写真49 ギボシ端子での接続

うまく接続できれば、写真50のように+12V常時電源線がコネクタを通すはずだ。


写真50 コネクタを通る+12V常時電源線

一方、車内側は、写真51のように、このレポートで引いてきた配線にギボシ端子で接続する。


写真51 車内側の配線

これで配線も完了だ。あとは、コネクタを元通り接続し、車内側で外したエントランスカバーストリップや、ドア側のインシュレータ・内張り等を元に戻せば作業完了だ。具体的な取付方法がわかっていても、意外と手間がかかるなぁ・・・。バッテリーのマイナス端子を元通りに接続して、ソフトクローズが正しく動作するかどうか確かめておこう。

なお、今回は、左ハンドル用のソフトクローズドアユニットを取り付けてしまったために、キーシリンダーで解錠することができなくなってしまった。すぐには問題ないだろうが、バッテリーが上がってしまっただけでもドアが解錠できなくなるので、早めになんとかしておきたいところだ。



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