2013年1月1日(火)
リアウィンドウ開閉不良 − スライドピース交換とグリスアップ
先日、右リア席に娘を乗せているときに、娘がサイドウィンドウを閉めようとしたところ途中で閉まらなくなってしまった。そのときは、ウィンドウを上げるスイッチを押しながら、手でガラスを引き上げてなんとか閉めることができた。ただ、娘には「そろそろ買い換えたら?」って言われた・・・_| ̄|○
というわけで、早急にリアウィンドウの開閉不良を修理しなければならなくなった。写真1に閉まらなくなったリアウィンドウを示す。
写真1 閉まらなくなったリアウィンドウ原因が分からないので、とりあえずリアドアの内張りを外して原因を探ってみよう。写真2に右リアドアの内張りを示す。
写真2 右リアドアの内張り内張りを外す方法については、「ドア内張りの外し方 − リアドア編」を参照のこと。内張りを外したところを写真3に示す。
写真3 内張りを外したところドアにはブチルゴムでインシュレータが貼ってあるので、これを外すと写真4のように、内部機構を見ることができる。
写真4 インシュレータを剥がしたところ写真5のようにウィンドウレギュレータと呼ばれるパンタグラフ機構によって、赤矢印で示すスライドピースがレールの上を滑ってウィンドウガラスが上下する。
写真5 スライドピースとレールこの部分をよく見ると、グリスが完全に固形化している。これではスライド時の抵抗が大きくなり、ウィンドウ開閉の途中で止まってしまう。そこで、写真6のように、細いマイナスドライバーを使って固形化したグリスを取り除く。
写真6 固形化したグリスを取り除いているところ(1)さらに、写真7のようにウィンドウガラスを一番下まで下げて、グリスを取り除く。
写真7 固形化したグリスを取り除いているところ(2)グリスを取り除けたら、この際だからスライドピースの交換しておこう。スライドピースを交換するには、まず写真8のように針金のロックピンを横方向に引き抜く。
写真8 ロックピンを引き抜いているところそして、写真9のようにパンタグラフのアームをスライドピースから外す。
写真9 アームをスライドピースから外したところよく見ると古いスライドピースは少し欠けているようだ。このスライドピースは、ウィンドウガラスを一番下に下げてやると、写真10のように左側から引き抜くことができる。
写真10 スライドピースを引き抜いているところスライドピースを引き抜いたら、新しいスライドピースを入れる前に、写真11のようにスプレーグリスを塗っておく。
写真11 スプレーグリスを塗っているところ今回は、ebayで新しいスライドピースを購入してみた。価格は8個で$20(1,666円、送料込)であった。写真12にスライドピースの新旧比較を示す。
写真12 スライドピースの新旧比較(左:旧、右、新)DD号に付いていたスライドピースは、アームを支える部分の上側が欠けていた。これは古くなると割れてくるらしい。ウィンドウレギュレータの機構をよく見てみると、左側にもう一つスライドピースがあった。写真13にもう一つのスライドピースがあるレール部分を示す。
写真13 にもう一つのスライドピースがあるレール部分ここもよく見ると、写真14のようにグリスが完全に固形化している。ただ、こちらのスライドピースは、どうやっても外せなかった。おそらく、ウィンドウレギュレータを外さないと交換できないのだろう。
写真14 固形化したグリスそこで、とりあえず、細いマイナスドライバーで固形化したグリスを取り除き、写真15のようにスプレーグリスを塗っておいた。
写真15 スプレーグリスを塗っているところこれで、とりあえずリアウィンドウの開閉はスムーズにできるようになった。最後に、インシュレータや内張りを元に戻せば作業完了である。なお、ウィンドウレギュレータのパンタグラフ機構は、もし指でも挟んだら指が切れてしまうぐらい強力なので、十分注意して作業すること。
修理後は、写真16のようにスムーズにウィンドウが開閉できるようになった。
写真16 修理後のウィンドウただし、右リアだけでなく他のウィンドウレギュレータのスライドレールでも同じようにグリスが固形化してすべりが悪くなっていると思われるので、近いうちに他のウィンドウの部分も見ておこう。
ご質問はddkunnejp【@】gmail.comまで。