2005年5月17日(火)
後付クルーズコントロールのDIPスイッチ設定 − JBL2235Hさんより
かなり以前のことになるのだが、DDはGlobal Cruiseというアフターパーツのクルーズコントロールを取り付けた。
最近、S2000にお乗りのJBL2235Hさんが愛車にGlobal Cruiseを取り付けられ、そのときにクルーズコントロールのDIPスイッチ設定を解明されたので紹介しよう。DDが以前に取り付けたときには、意味がよくわからなかったのでテキトーに設定していたものだ。
なお、クルーズコントロールのDIPスイッチ設定については、「クルーズコントロール取り付け − その5 設定と動作確認」を参照して欲しい。
●Gain:
アンプの増幅率などの意味があるので、この場合は増速度になるでしょう。よって、加速のいいハイパワー車は少しの踏み込みで良いので「Low」の設定になります。
つまり、速度が落ちたとき、アクセルを少し踏めば元の速度に戻る車と、重い荷を積んだトラックなどのようにたくさん踏まないと戻らない車があります。たくさん踏まなければならない車は 「High」 の設定にする必要があります。
で、エンジンのパワーだけで判断できないところがあり、いわゆるパワーウエイトレシオが一つの目安になりそうです。パワーウエイトレシオは、車両重量をエンジン馬力で割ったものです。小さいと加速が良く、大きいと加速が悪い。
おおざっぱな私見では、
5kgf/ps以下 が「Extra Low」 5〜7kgf/ps が「Low」 7〜10kgf/ps が「Mid」 10kgf/ps以上 が「High」 このあたりを最初に設定するための目安とするのはいかがでしょうか。その後お好みで。
ちなみに、車両重量1,500kgfで、エンジン出力が200psとすると、1500kgf÷200ps=7.50kgf/psとなり、「MID」。好みで「LOW」ということになります。
同じパワーウエイトレシオでも、1トンのカローラと2トンのランクルを比べると、カローラの方が加速が良く感じられますので、きちっと割り切れないところがあります。
また、ターボ車の場合もターボラグを配慮しなければならないかもしれません。「Low」はアクセルワークの動きが少ないので、燃費が良いと思われます。ただし、速度が若干上下します。
「High」はアクセルワークの動きが大きいので、速度はピタッと一定になりますが、その反面、燃費が悪くなる可能性もあります。上り坂ではアクセルの動きが大きいのでギクシャクした感じになることも考えられます。
実質的には車両重量を、時速100km/hのエンジン回転速度のトルクで割った値を利用するのが最も現実的と思いますが、日本ではトルクに対する認識が薄く、自車の最大出力を知っていても最大トルクを知っている人はほとんどいません。私もそうです・・・。
●Engine:
これは、4Cylinder、6Cylinder、8Cylinderの中から選択しますので、問題ないと思います。5Cylinderとか10Cylinderとか12Cylinderは、近い数を選べば良いのでしょうか・・・(笑)。
●SetUpTimer:
さていよいよ、最も訳のわからない設定についての私見です。
最初に「SET/COAST」スイッチを入れてオートクルーズ制御を開始しますが、この瞬間、アクセルが踏み込まれます。この、最初のアクセルを踏み込む時間のことではないでしょうか。
「Low」設定では、全く踏み込まれずそのままクルコンがアクセルワークを受け継ぎます。
「High」設定では、SET/COASTを入れた瞬間、1秒位クルコンがアクセルを踏み込みます。
「Extra High」設定では、SET/COASTを入れた瞬間、2秒位クルコンがアクセルを踏み込みます。
なぜ制御開始の最初にクルコンがアクセルを踏み込むかは、運転者にとってクルコンが制御を始めたことがわかりやすいからではないでしょうか。スイッチを入れた瞬間、若干加速することで、人間は「おお、クルコンがアクセルをコントロールし始めたな」とわかります。
しかし、前車がある場合、車間距離が縮まり、場合によってはヒヤッとします。
まあ、コンパに途中参加して、「かけつけ3杯」と言われるか「かけつけ10杯」言われるか「かけつけ0杯」のお許しをもらえるかといったところでしょうか・・・。そして、Gainにより飲まされるのは「ビール」か「日本酒」か「スコッチストレート」になるか・・・(笑)。
<<注意>>
Extra Highの設定は、ふつうの車(パワーウエイトレシオ)の場合、かなり加速しますので危険が伴うようです。Gainが「High」で、SetUpTimerも「Extra High」の設定では、SET/COASTのスイッチを入れた瞬間、暴走したように加速しだして驚きました。
上記からもわかるように、JBL2235Hさんは、かなり丹念に調べられたようである。
末尾ではあるが、上記の情報を提供していただいたJBL2235Hさんに感謝する。
ご質問はddkunnejp【@】gmail.comまで。