2023年10月28日(土)

ジェネラルモジュール(GM)の修理 − コンデンサの交換

以前からお世話になっているE34乗りのNさんからジェネラルモジュールの修理依頼があったので、トライしてみた。kojiさん、medama1goさんの情報によると、コンデンサの交換で直るとのこと。では、DDも同じようにしてコンデンサを交換してみるか。

まずは、Nさんより送られてきたGMから基板を取り出す。写真1のように、ケースのコネクタ側を開き気味にしてコネクタ部分を引っ張り出す。


写真1 基板を取り出しているところ

すると、写真2のように2枚の基板がコネクタと共にケースから抜ける。


写真2 基板を取り出したところ

この2枚の基板がフラットケーブルで接続されているが、これを開いてみると写真3の赤矢印のところに3個の電解コンデンサが、黄矢印のところに1個のメタライズドポリエステルフィルムコンデンサがあるのが見える。


写真3 基板上のコンデンサ

他にもタンタルコンデンサもあるのだが、過去の経験から経年劣化や熱でダメになるのは、電解コンデンサとフィルムコンデンサなので、まずはこれらを交換することにする。

目当てのコンデンサを外すため、写真4のようにして半田ごてとハンダ吸い取り器でコンデンサの足に付いたハンダを吸い取って外していく。


写真4 ハンダ吸い取り器で外しているところ

おおよそハンダを吸い取ることができたら、ラジオペンチでコンデンサの足を引っ張りながら、さらに足のハンダを溶かせば外すことができる。写真5に基板から外したコンデンサを示す。


写真5 基板から外したコンデンサ

このようにして、電解コンデンサ3つ、フィルムコンデンサ1つを基板から外した。写真6に外したコンデンサを示す。


写真6 外したコンデンサ

外したコンデンサを見てみると、

だったので、写真7のように同じ容量のコンデンサを用意した。


写真7 外したコンデンサ(左)と用意したコンデンサ(右)

外した電解コンデンサはアキシャルリードのものだったが、なかなかアキシャルリードのものがないので、ラジアルリードのものを用意した。用意したコンデンサの耐圧は35V、耐熱温度は105℃のものである。ラジアルリードの電解コンデンサを取り付けたときに、コンデンサが振動で動いたりしないように、取り付け時には写真8のようにシリコンシーラントで基板に固定しておいた。


写真8 シリコンシーラント

シリコンシーラントで固定した電解コンデンサを写真9に示す。


写真9 シリコンシーラントで固定した電解コンデンサ

このようにして、写真10のように3つの電解コンデンサとフィルムコンデンサを交換した。


写真10 コンデンサを交換した基板

あとはこの基板をケースに戻せば修理完了である。修理したジェネラルモジュールはNさんに返送しておいた。



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