2022年11月12日(土)
DD2号 ヘッドライトレンズの研磨 − 練習編
DD2号のヘッドライトレンズもポリカーボネート製なので、さすがに少しくすんできているようにも思う。そのうち研磨して綺麗にしないといけないが、DD2号のヘッドライトを研磨する前に、息子がいつも乗っている写真1の車で作業を練習してみることにした(笑)。
写真1 練習台の車この車のヘッドライトレンズも、写真2のように若干くすんでいる。
写真2 ヘッドライトヘッドライトの下にあるフォグランプのレンズも写真3のようにくすんでいる。
写真3 フォグランプこれらのレンズを1000番のサンドペーパーで磨いて表面のくすみを落としてやり、その上にウレタンクリアをスプレーして紫外線を防ぐ作戦だ。まずは、サンドペーパーをかける前にボディが傷つかないように、写真4のようにしてヘッドライトレンズの周りにマスキングテープを貼る。
写真4 マスキングテープを周りに貼ったヘッドライト写真5のように、フォグランプも同様にしてマスキングテープを貼る。
写真5 マスキングテープを周りに貼ったフォグランプマスキングテープを貼ったら、写真6のようにして水をかけながら1000番の耐水ペーパーで磨く。
写真6 耐水ペーパーで磨いているところ最初は紫外線でくすんだポリカーボネートが黄色い汁となって出てくるが、濡れたタオルで拭き取りながら磨いていくと、写真7のように全体的に真っ白になってくる。
写真7 白くなったヘッドライトレンズフォグランプのレンズも写真8のように耐水ペーパーで磨く。
写真8 耐水ペーペーで磨いたフォグランプこのようにして、写真9のように左右のヘッドライトレンズとフォグランプのレンズを丁寧に磨く。
写真9 全部のレンズを磨いたところ濡れたタオルで何度もレンズを拭き、削った粉を落とす。車両左側のレンズは、写真10のような感じで真っ白だ。
写真10 左側のレンズここで一旦マスキングテープを剥がし、ウレタンクリアを塗装するために写真11のようにマスキングテープとマスカーでマスキングし直す。
写真11 塗装のためにマスキングしたところウレタンクリアの粒子は細かいので、結構遠くまで飛んでしまう。だから、少なくともフロントガラス全面を覆うぐらいまではマスキングしておこう。マスキングができたら塗装面を写真12のアルコール(IPA)と毛羽立たないペーパータオルで脱脂する。
写真12 アルコールと毛羽立たないペーパータオルこれで写真13のようにレンズ面を丁寧に拭いて脱脂する。
写真13 脱脂しているところ今回用意したのは、写真14のウレタンクリアスプレーだ。レンズはサンドペーパーで磨いたので、表面に無数の傷があり真っ白だ。しかし、ウレタン塗料の屈折率(1.43)とポリカーボネートの屈折率(1.48)は非常に近いので、このままウレタン塗料を塗ってもレンズ表面で光が乱反射/屈折しないため、透明になる。
写真14 イサム塗料のエアーウレタン(クリア)まずは、写真15のように軽く捨て吹きする。
写真15 1回薄く塗ったところもし、油分が残っていたら塗料をはじくはずだ。10分ほどの間隔をあけて、2回ほど薄く塗る。その後、3回目は「全体を薄く塗る→10秒ほど待つ」を繰り返して、綺麗な艶が出るまで塗装を繰り返す。艶が出たらそこで塗装終了だ。この作業を、左右のヘッドライト、左右のフォグランプの全部に繰り返す。塗装が終わって少し乾かしたら、早めにマスキングを取っておく。すると、写真16のように透明なヘッドライトレンズが現れるはずだ。
写真16 綺麗になったヘッドライトレンズウレタン塗料は揮発性の溶媒が蒸発して硬化するわけではなく、硬化剤の混ざったウレタン樹脂が化学反応で硬化するので、熱により硬化を速めてやることができる。そこで、写真17のように赤外線ヒーターを使ってしばらくヘッドライトレンズを温める。
写真17 ヘッドライトレンズを温めているところあまり赤外線ヒーターを車体に近づけすぎて、バンパー等が異常に熱くならないように注意しておこう。ヘッドライトレンズをよく見ると、少しざらついたところもあるが、まぁ、だいたい艶が出て綺麗になった。気が向いたら2000番ぐらいのペーパーで表面を均した後、コンパウンドで磨いたら綺麗になるだろう。これで、あと数年は大丈夫だ。
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