2022年11月5日(土)
DD2号 パーキングブレーキの調整 − タイヤを外して
以前からパーキングブレーキを調整したいと思っていたのだが、何かと手を入れるところがあって後回しになっていた。最近のメンテレポート見ていて気付いた方も多いと思うが、最近はDD2号の調子が良くメンテネタがない(苦笑)。ちょうどいいタイミングなので、以前からやってみたかったパーキングブレーキの調整について報告する。
まずは、写真1のように後輪をジャッキアップしてウマをかけ、タイヤを外す。フロントタイヤには忘れずに輪留めもしておこう。
写真1 ジャッキアップしたところDD2号のパーキングブレーキには、ブレーキレバーのところにASZEという自動調整機能が付いているので、これを無効にしないといけない。そのため、写真2のようにブレーキレバーのカバーを外す。
写真2 ブレーキレバーのカバーを外しているところカバーを外すと写真3のようなスプリングが見えるはずだ。
写真3 スプリングこのスプリングを長いドライバーで矢印の方向に押し込んでフックをひっかけてスプリングが戻らないようにしてやると、ASZEが無効になる。この状態で後輪のドラムブレーキを調整する。構造が良く分かっているのなら、タイヤを外さなくてもホイールボルト1本外せば調整できる。しかし、初めて調整するのであれば、その構造を理解するためにもタイヤだけでなくブレーキローターも外した方が分かりやすい。まずは、タイヤを外した左後輪を示す。
写真4 タイヤ(ホイール)を外した左後輪次に、写真5のようにブレーキキャリパーとキャリパーガイドを外す。
写真5 キャリパーとガイドを外したところそして、アレンボルトを外して、写真6のようにブレーキローターを外すとドラムブレーキが見える。
写真6 ドラムブレーキこのドラムブレーキを下から見上げると、写真7のようにパーキングブレーキの調整歯車が見える。DD2号の場合、調整歯車は一番下にある。
写真7 調整歯車左後輪は、この歯車の手前側を上方向に回すと、ブレーキシューが開いてブレーキがかかる方向に動く。右後輪は逆に手前側を下方向に回すとブレーキシューが開く。間違えないようにしよう。調整するときには、ブレーキローターを取り付けたまま、写真8のようにボルトの穴からマイナスドライバーで歯車を動かす。
写真8 ボルト穴から歯車を動かしているところ写真8では見やすいようにブレーキローターを外しているが、実際に調整するときはブレーキローターを取り付けておく。ブレーキローターを取り付けると、写真9のようにボルト穴から歯車が見えるはずだ。
写真9 ボルト穴から見える歯車調整方法は以下の通りだ。
ハンドブレーキのASZEを解除する(写真3) 調整歯車を一つずつシューが開く方向に回す。これをブレーキローターが動かなくなるまで繰り返す。 ブレーキローターが動かなくなったら、そこから歯車8歯分だけシューを閉じる方向に回す。上記の手順を、左右両方の後輪で行う。そして、最後にASZEのスプリングを元に戻せばいい。
うまく調整できているかどうかを調べるため、タイヤを取り付け後輪をウマをかけたまま以下を確認する。
ハンドブレーキを降ろし、後輪が自由に動くことを確認する。インスツルメントクラスターのブレーキランプは消えたまま。 ブレーキレバーをリリースした状態から1度カチッというまで引く(1回目)。後輪が自由に動き、インスツルメントクラスターのブレーキランプが点くことを確認する。 ブレーキレバーをもう1度カチッというまで引く(2回目)。後輪が自由に動くことを確認する。 ブレーキレバーをもう1度カチッというまで引く(3回目)。後輪が動くが若干重くなることを確認する。 ブレーキレバーをもう1度カチッというまで引く(4回目)。後輪が手では動かないことを確認する。 ブレーキレバーをもう1度カチッというまで引く(5回目)。後輪が手では全く動かないことを確認する。最後に、車をウマから降ろしてホイールボルトを規定トルク(120Nm)で締めれば調整完了だ。最近、ハンドブレーキの引き代が大きくなったなぁと思う人は調整してみてはどうだろう。
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