2022年2月12日(土)
ドアロックの修理 その1 − medama1goさんより
今回はmedama1goさんより、ドアロックの修理(?)レポートをいただいたので紹介しよう。「その1」とあるのは・・・・。
花粉と黄砂で車好きには憂鬱な季節となりました。medama1goです。
さて、ここに投稿したという事は何某かのネタがあるという事で、まぁ何かとネタの尽きない我がE34ですが、先日からドアロックの調子がおかしくなりました。発覚したのは運転中に何げなくロックノブを押し込んだ事から。「カシャッ」とロックしたかと思うと、一呼吸おいて「カシャッ」と勝手に解除されるのです。
はてな? と思い、外部からキーを差し込んで右に回してロックします。
「カシャッ」
普通にロックします。左に回して解錠、
「...」「えっ」(困惑) 運転席だけ解錠されて、残り3枚は動作せず。
なんでやねん!っとキーを再度右に回します。
「カシャッ」「はぁ?」(再度困惑) なんという事でしょう、運転席がロックされて、残りの3枚が解錠されました(失笑。
困った... 仕方ないので、再びキーを左に回して運転席を解錠。これでロック、アンロックともに右回しというおかしな仕様の車が出来上がりました(爆。
キーレスでの動作は普通にするのでGMの線は薄いかと思い、とりあえず運転席のドアロックアクチュエーターを交換することにしました。こちらのサイトでも、過去に先達たちによる交換の様子が投稿されているのですが、内張をはがして件のトルクスボルトを抜いてみたものの、どうにもアクチュエーターを外すことができません。
こうなれば意地です。なんとかかんとかドアロックユニットごと取り外すことに成功しました。
こちらが外してきたユニット。
車内になる方向から見ていますが、下部の金属部分がドアキャッチとロックユニット、上部の黒い部分がアクチュエーターですね。アクチュエーターの右下にある金色っぽく見える輪っかにロックノブから伸びるロッドが接続されます。横から見てみましょう。
ドアの内側方向から見た様子です。右側の薄い金属2枚に挟まれた黒い樹脂部分にドアキャッチなどを駆動するメカニズムが入っているようです。一番上に見える金属の腕部分が、アウターハンドルで押されてドアをリリースするボタンになります。
で、肝心のアクチュエーターの固定方法ですが、このロックユニットの一番上にある樹脂部分のここ。
ここに爪が作ってあり、これがアクチュエーター中ほどにある窪みと噛み合って固定される仕組みになっています。
今回用意した部品はこちら。
ピンボケしている画像で申し訳ないのですが、アクチュエーターはOEMのVDO製。VDOはコンチネンタルの傘下になったようで、入ってきた箱は思いっきりコンチのデザインでした。下の袋はロッド等の差し込み部分に使うブッシュです。こちらは純正。これらをロックユニットに付けていきます。ドアの中では大変だと思いますが、外してしまえば楽勝
でもなかったりして(苦笑
赤矢印の金属の爪がアクチュエーター裏面の穴に入り、ロックしたり、はたまた状態をアクチュエーターに伝えたりしているようです。緑矢印の部分がロックノブのロッド、黄矢印の部分がオープナーハンドルにつながるケーブルが接続される所です。この黄矢印の部分はユニットの中に入り込んでいて、細いドライバーなどでこじって表に引っ張りながら、ラジオペンチなどでブッシュを押し込むと言うような技が必要になります。
裏面をとったのですが、ストロボのおかげで真っ白につぶれてしましました。
もっとも、裏面に関してはOEMだからと言って純正との違いは全くありませんでした。という事で、先輩方の投稿をご参照ください。(丸投げ
これがアクチュエーター取り付け部ですね。
赤矢印がアクチュエーター固定用のツメ、緑矢印がそれぞれ底面の穴に入るようにします。
アクチュエーターを完全に嵌めきる直前。
赤矢印の所、金属の爪がアクチュエータに入る様が見えるかと思います。黄矢印のロックノブ用ブッシュはともかく、緑矢印のリリースケーブルがだいぶキツイ位置にあるのがわかるかと思います。これ、ブッシュを交換した後ケーブルを付けるのも一苦労します。まぁ、ドアを開ける度にその苦労に見合うだけの満足感が得られるので、徒労に終わるってことはないですけどね。
そうして、完全に入りきると横面の窪みとロックユニットの爪が勘合し一体化します。
さて、あとは一体化したユニットをドアへ戻すのですが、こちらがドアの内部を写したもの。
上方に見える丸いローラーがロックユニットの一番上の腕を押してドアを開けるレバー。下に下がっているL字に曲がった番線のようなものがキーに連動してロックユニットを操作するリンク。
ここにロックユニットを付けるとこうなります。
矢印のリンクをロックユニットのブッシュに挿す所が一番苦労します。何せほとんど見えません。おまけに手も満足に届かない、入らない。指先だけで隙間から見える部分を頼りに取り付けしないといけないので、結構なイライラゲームになります。多分、アウターハンドルを一度外してからやれば、もう少し楽にできるのではないかと思います。
リンクが上手く付いたらロックユニットをドアへ固定します。
3本のトルクスで止まっているだけなので取り付けは簡単ですが、まずはすべてのボルトを仮に入れた後で本締めしましょう。1本づつ本締めすると、ずれていた場合に悲しいことになります。指で示している1本だけはウェザーストリップのゴムが引っ掛かるように、他の2本とは形が違いますので間違えないよう気を付けてください。
さて、ドアロックユニットを外すときに一番問題になる部分がこれ。
ドア内のウィンドウチャンネルです。外そうにもこれが邪魔で外れないと言う話をよく聞きますが、これ、外側の鉄製チャンネルと中のラバーシールは嵌め込んであるだけですので、一番下側の金属とゴムの間にマイナスドライバーなどを突っ込んでこじりながら捲り上げると、簡単にゴム部分が外れてきます。途中まで外すとチャンネルの中にトルクスのボルトがありますので、このボルトを外せばあとは下に引き抜けます。ラバーシールは全部外すと復旧が大変かもしれないので、トルクスが外せる辺りまででやめておく方が無難かと思います。
戻す時はこの上部裏側に爪がありますので、これをドア内部の位置決めの穴に差し込んでからトルクスボルトを締めれば元通りです。
ちなみに位置決めの穴はこんな感じ。
強引にドア内側に照明を突っ込んで、ロックロッドの出ている穴から覗いたのでコントラスト的におかしな写真になっていますが、
現物を見てもらえばすぐにわかると思います。で、肝心のロックは...
何も変わらず!
振出しに戻る...トホホ;つД`)
これだけ苦労してドアロックアクチュエータを交換しても症状は変わらなかったようだ。「その2」のレポートに期待しよう。いつも面白い情報をいただくmedama1goさんに感謝する。
ご質問はddkunnejp【@】gmail.comまで。