2017年9月23日(土)
E39 フューエルポンプの交換 − yafo_kagoさんより
今回は初投稿のyafo_kagoさんより、E39のフューエルポンプ交換のレポートをいただいたので紹介しよう。
船橋のyafo_kagoと申します。E30、E36、E39(GF-DD28)、E46(318Ci)、現在E39(GH-DT25)91000キロに乗っています。BMWはすべて中古ですが、E46からのメンテナンスはこのメンテナンス記録を参考に続けています。
今日はフューエルポンプを交換いたしましたので報告します。実は、前に乗っていた318Ciも交換したことがあり、2回目です。
1.
リアシートを取り外します。
左右の座面の真ん中あたりを上のエイッと持ち上げるとゴクっと音がして外れます。シートベルトのロック部分を座面穴から少しずつ逃がします。座面穴からぬけたら、取り外した座面部を塗装面に向けて屋根に載せておきます。(私はマンションの駐車場で置き場所がないため。置き場所のある方は御自由に)
シート下に見えているのは、リアスピーカーの配線です。また、写真にはないですが、中古で購入時に「何か臭いなあ」と思っていたのですが、リアシートを外したところ、何か液状の食べ物(ひょっとしたら○○)を大量にこぼした跡があり、中古を買うときは注意です。何なら買う前にシート持ち上げてのぞくほうがいいかも。
2.
運転席後ろ(右ハンドル側)の、配線がしてあるところにガソリンタンクのポンプがあるので防音断熱材を点線にそってカッターで切る。配線があるので気をつける。
(写真を撮り忘れて慌てて戻したので、この写真5は点線が切れている)3.
断熱材をはがすと丸いフタがあるので、ネジ3本を取り外す。
ガソリン臭がしますので両ドアを全開にしてください。
4.
蓋を取ると、いよいよガソリンタンクのポンプの蓋が見える。新聞等でポンプ開口部の周りを養生する。モーター電源の外し方は、上に引きながら手前に引くとコネクタが抜ける。コネクターを抜いた後にエンジンを始動させ、ホース内のガソリンの圧力をぬく。 (これをしないと、この後の工程でガソリンホースを引き抜くとガソリンがドバーっと出る)
5.
ガソリンホースのクランプ(ステンレスのバンド)をニッパーで切る。(自分はバンドの隙間に細いドライバーを突っ込んで緩めたりごにょごにょ)
くれぐれも、ホースに傷をつけないように注意する。
5.
ポンプアッセイを止めている直径15〜6センチぐらいの金属製の環状ネジをはずす。 外し方は、ドライバーの大きいものなどで環状ネジの突起部(15個をすべてたたく必要はなく、突起をハンマーで緩め回転方向(左周り)にたたく。(上の写真の周りの部分です)
自分は、手持ちの20cmほどの長さのLアングルをあてて、ハンマーでたたいた。ある程度緩んだら手でまわして外す。
6.
ポンプを引き抜く前に、取り付けてあるポンプの位置関係にマジック等でマーキングした方がいいのかもしれない。(ポンプアッセイを組み込むときの目安となる) ガソリン垂れてもいいように、開口部周りからドアの敷居に新聞を敷いておく。
7.
黒いホースのジャバラ部がガソリンタンク開口部の裏がわに引っ掛かりぎみで、かわしながら蓋をそーっとできる限り持ち上げ、センサー部をタンク開口部方向にひきあげる。
このときタンクの中のセンサーがどこにどういう風に入っているのか見ないで引き揚げたのであとで後悔することになる。E46ではセンサーとポンプが一体であり、簡単に交換した覚えがあるからだ。
ポンプ本体側はガソリンタンク内部には固定されているというより、タンク底部に樹脂製のホルダーみたいなものに軽く挟み込むようになっているだけだ。 ガソリン残量は15L以下がいいと準備で言ったのはこのため。ガソリンが多いとポンプAssy’の底部が見えにくい。また、取り付けるときも同様。ガソリンも垂れが少なくてすむ。
上の写真はセンサー部を引き抜いたところ。組み込むときに参考に。
8.
取り出したところ。新旧比較してみる。ホースの色が違うのと、旧にはモーター本体にポンプメーカーの刻印がある。ちなみに新は何もなくのっぺりであるが、見た目のサイズはどこを見ても同じ寸法・形状。純正ではない格安ポンプ、賭けかなー
ここでも、ガソリンが少なかったおかげで、ほとんど垂れず、においも少ない。
9.
タンクの蓋の部分を切り離して新ポンプへ付け替える。ホースバンドは8〜12mm用。Assy'交換なので、モーターを外したりしないので楽だ。電線をもとのようにホースに結束バンドで止める。バンドは別に買っておいたものだが、再度言っておくが、質のあやしい結束バンドは使用しないこと。ガソリンに侵される可能性がある。
10.
交換したポンプAssy'をモーター部から順にタンクへいれる。元の位置を覚えておかないと結構あせるかも。タンク内のホルダーにはまっても「カチッ」とはいわないし感じも希薄なので取り外す時によーく位置関係を覚えておく事。(くどいが再度いいます)
11.
ホースをガイドしながらセンサー部分をタンクに入れるが、ここからが大失敗。タンク内のどのあたりにセンサーの足を突っ込んでいたかがわからないため「知恵の輪」状態になる。何回チャレンジしても「カチ」とか「ピタ」にはならず、タンクのふたもちゃんと収まらない。
どうにまも取付けられないので、自宅内で小休止しながら再度いろんな人のHPを見たが、そこがちゃんと書いてある人はいなかった。
12.
気をとりなおして再挑戦。まず、手順を間違えているのは蓋の部分のパッキンを先に開口部側にはめこんでおくことだ。そこへ蓋の部分を合わせていくとセンサー部はタンクの前の方(座面で言うと運転席側)に突っ込む形ではいったが、やはり蓋部分を押し上げている感触があった。そのまま押し付けて固定し、およそ17センチあるリングをまわして締めてホースを接続してみる。フューエルホースのバンドは、ホームセンターで購入したステンレスバンドの13〜16mmタイプで締めた。モーター電源のハーネスもロックする。
13.
シートを取り付ける前に、エンジンをかけてみる。無事始動。残量メーターも動いた。エンジンを掛けっぱなしにして、シートを取り付けにかかる。ここはノウハウが必要で、シートベルトロック側をシートの穴を貫通させるのにシートを立て気味(45度くらい)にして、シートベルトロックに近づけて、ロック部と穴が寸法が近いのとベルト部が短いのでグリグリ入れなければならない。
14.
エンジンも止まらないし残量計も動いているから、大丈夫そうだ。4キロほど走ってみたが、途中で残量警告が点灯したのでガススタに寄って15リットル補給しメーターも動いた。わざわざ15リットルとしたのはいきなり満タンにしてしまうと、センサーがちゃんと動いているのかわからないためだ。交換した古いほうのポンプは一応保管しておく。
以上ですが、安全のために注意事項を。
「作業は自己責任でお願いします。燃料タンクを開けるので絶対に火気厳禁です。今回のように途中でイグニッションキーをまわす時は、車内のガソリン臭を完全に排出してから行ってください。駐車場の照明がON-OFFするのも引火の可能性がありますので十分に気を付けてください。車両によっては前のオーナーが違うパーツをつけたり、ふつうでは考えられない工具で作業したりしているのもありますから注意してください。」
交換後、満タンに給油しておよそ100キロ走ったが異常なし。よーしこれで、また一つ進んだぞー。
E39の場合はポンプをタンクに入れるのが難しそうだ。E34のときはあまり苦労した記憶はないので、構造が少し違うのだろうか。
末尾ではあるが、有用なレポートをいただいたyafo_kagoさんに感謝する。
ご質問はddkunnejp【@】gmail.comまで。