2014年8月24日(日)

鳴らないホーンの修理 − 大ちゃんさんより

今回は札幌にお住いの大ちゃんさんより、鳴らないホーンの修理レポートをいただいたので紹介しよう。


皆様はじめまして。札幌の大ちゃんと申します。DDさんのページには10年来お世話になっております。今回はいつものお礼を兼ねてネタをアップしたいと思います。非常にビンボーで稚拙な感じの内容ですが・・・

大ちゃん号は2代目で95年式スポーツパッケージです。東京で見つけて19万円という破格で購入しました。

しかし、パワーシートは動かない! ウィンドゥレギュレータが壊れて窓も開かない。フロントショックは抜けているという可愛いブツでした。現在、それら殆どの故障はこのサイトを頼りに、赤矢印の1代目の車からいろいろ移植して修理完了していますが、1年程前からホーンが鳴らない事に気づきました。

北海道の人は温厚な人(?)が多いので、信号待ちで青になって発進しなくてもホーンを鳴らすという人は少なく、私もホーンは殆ど使いません。で! わからなかったのです。ある日合流で譲ってくれた方に挨拶しようとしたら、鳴りません。

これでは車検にも受かりませんので、修理に入ります。丁度、DDさんのイグニッションキーの記事がアップされていたのがトリガーになりました。

まずは、ヒューズとリレーの確認です。ヒューズは9番、リレーは赤丸のリレーです。

ヒューズは切れていません。しかしリレーはホーンボタンを押してもスイッチングしてません。で、リレーを外して単体で12Vを掛けるとカチカチスイッチングしてます。これはステアリングに問題あるかな?という事でステアリング裏側にあるトルクスを緩めてエアバッグを取り外します。

ステアリングを良く見ると、どうやらホーンパッドを押すとアースに落ちる仕組みのようです。

この赤矢印のブラシがホーンのプラス側でステアリング裏のスリップリングに当っていて、ボタンを押すとアースに落ちてホーンが鳴るという仕組みのようです。

試しにブラシとアースを繋ぐと見事にホーンは鳴りました! これでホーン本体の故障では無い事の裏が取れました。 って、最初にやれよ!というツッコミは無しで・・・。おっと忘れてましたが、ステアリングを外すときは、センターがずれると困るので合いマークをマッキーで付けておきます。

それと、E34はキーをONにしないとホーンは鳴りません。という事は、エアバッグが外れた状態でキーONにすると・・・・。ECUにエアバッグの故障メモリーが入りインパネの警告灯が点灯してしまいます・・・。 警告灯を消す方法を考えないといけません。私は知り合いに汎用テスターを持っている工場があるので消してもらいましたが。

話は逸れましたが、アースの確認をしていきます。

DDさんのページで確認されているステアリングコラム下のアースは問題ありません。

という事は、上写真の赤矢印のシャフトとステアリングの導通が悪いのでは?という事で、電気を流し易い銅製のワッシャーを噛ませば完璧!と単純に考えてホームセンターへGo! 

内径が小さなワッシャしか無かったので、ドリルで広げて装着。

これで解決! トルクスでエアバッグを取り付けてボタンを押すと、シーン・・・鳴りません。すっかり やる気が無くなりました。何なんだよって感じ! でネットで調べていたら、E34の94年〜95年式の中にはステアリングシャフトにアースが来ていない車がある事が発覚! 何それ 普通は来てるでしょ! 勘弁してよ〜

で、気を取り直して アースの確認作業に入ります。 電気は見えないので大変ですねぇ。

ステアリングコラムのベースを確認すると12Vが来てます。

ステアリングシャフトを確認するとやはり来てません。サーキットテスターの表示は14Vのように見えますが1.4Vです。

確認の為に足元のステアリングシャフトも測ってみますが、やはりアースは取れません。

じゃぁ 何処でアース取ればいいのよ! シャフトは回転するから無理だし、エンジンルームのギアボックスからでも取ろうかと思い確認しましたが、やはり回転するので無理。万策尽きたか? そもそも純正状態はどうだったのよって事で、BMW Real OEM.comで確認しましたが、そのようなパーツはありません。

どしたら良いのか途方に暮れていましたが、ある事を思い出し工具箱を見まわしました。ありました! これ!

アースケーブルです。こいつをシャフトに巻きつければ何とかなるのでは? で、早速作業再開です。

シャフトカラーの部分に巻きつけて

ビスで固定して 完成ですっ!

で! テストです。 ホーンボタンを押すと見事鳴りました。これで安心して乗る事ができます。

最後にエアバッグの故障コードを消去して作業終了です。

疲れた〜

で 現在の走行距離ですが、117.352kmです。まだまだ、手が掛かりますが頑張ってメンテします。皆さんも頑張って下さい。


DIYメンテの醍醐味は、自分で考えて問題が解決できた時の達成感だろう。このレポートは、アースケーブルを使って問題を解決しているところが面白い。

末尾ではあるが、有用なレポートをいただいた大ちゃんさんに感謝する。



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