2013年9月15日(日)
E39 リアドア雨漏りの修理 − だめじゃんさんより
今回は、初登場のだめじゃんさんより、E39のリアドア雨漏りの修理レポートをいただいたので紹介しよう。
皆さんはじめまして、九州最北の地のだめじゃんと申します。2013年8月にE39乗りになったばかりですが、諸先輩方のメンテナンスレポートを頼りに末永くE39を乗り続けたいと考えております。
先日、台風後にリアドアを開け荷物を床に置いたところ「ビチャッ」と鳴りフロアマットがグッショリと濡れていることに気づき、皆様のレポートを参考にリアドアの雨漏り対策を実施しましたので、ご報告いたします。
【レポートの概要】
内容:リアドアからの雨漏りに対してDIYメンテナンスを行ないました。 作業時間:両リアドアで3時間程度 DIYメンテ費用:5000円程度 症状の原因:他の方の報告にもあるよう、インシュレータのブチルゴムテープの劣化により雨漏りをしていました。 結論:ブチルゴムテープの交換で症状は完治しました。
【はじめに】
すでに、ぷーた様より「E39 リアドアからの雨漏り修理」、Ken様より「リアドアからの雨漏り対策」のレポートがありますので、私のレポートは補足説明程度と思って下さい。
【1, 使用工具・材料】
使用した工具と材料を以下に示す。
・ブチルB(シャープ工業製) ・コーキングガン ・内装はがし ・星型?トルクス?ドライバー (サイズ12) ・新聞紙
図1 使用工具・材料新聞紙以外、どれも持っていなかったためアマゾンで購入しました。送料込で合わせて5000円程で揃えることが出来ます。
ブチルBはコーキングガンを使用するブチルゴムのシーリング材となっています。この素材を使用した理由は、ぷーたさんの「E39 リアドアからの雨漏り修理」レポート内でインシュレータの表面がザラザラしているとの報告がありましたので、テープ素材では粘着面積が稼げず、水の侵入が再発しやすいのではないかと考え、シーリング素材を用いました。
【2, 状態の確認】
内装のはがし方・組み立て方はミッチョさんの「E39 リア・ドアロックのメンテナンス」を見ていただければ、ほぼ問題なくはがせると思いますので、割愛させていただきます。
因みに車メンテナンスについてド素人の私が困ったことは、パワーウィンドウスイッチと足元灯の外し方でした。どちらも内装はがしでコネれば外せました(DD様その節はお世話になりました。)
図2 状態の確認(オレンジライン:ブチルゴムテープがはがれていた部分)図2に内装をはずした状態を示します。オレンジラインはブチルゴムテープのはがれていた部分となっています。
内装をはずしインシュレータの固定状態を確認すると、ドアロック機構?がある部分以外はがれており、この部分と内装による保持で辛うじてくっついているような状態でした。ぷーたさんのレポートや他のサイトのメンテナンスレポートを見る限り、最も激しく劣化している事例のように思えます。
このようになった原因を推測しますと、私のE39は後付のスモークフィルムがリアウィンドウガラスに貼ってありますので、貼り付け作業時に一度インシュレータをはずし、ブチルゴムテープを再利用したのではないかと考えられます。
図3雨漏り跡図3に雨漏り跡を示します。オレンジの円の部分が汚れで白くなっており、ここから雨水が内装へ侵入したと考えられます。(ダダ漏れだったようです・・・)
【3, 再シーリング】
はがれているブチルゴムテープはそのほとんどがドアの金属部分に残っており、インシュレータには粘着跡がほぼありませんでしたので、やはり発泡素材であるインシュレータにテープ材は相性が悪いようです。(一般的に粘着テープは表面がザラザラしていると細かな点でしか粘着できず、保持力が低下してしまいます。)
そこで、今回は接着材に近いブチルゴムによってシーリングを行ないました。(すみませんここから先は夕方遅く暗くなったため携帯のカメラでは撮影出来ませんでした。)
ドアに残っているブチルゴムテープは内装はがしを使ってこそぎ落とす。その際、ドアの表面をキズ付けないよう絶妙な力加減で作業します。 元のブチルゴムテープの幅・厚み・貼り付け位置を覚えておき、ブチルBをコーキングガンにセットしブチルを打っていきます。 ブチルを打った位置に沿ってインシュレータを軽く押し、ブチルとインシュレータをなじませます。 そのあとは内装を外した順の逆から戻していき、メンテナンス終了となります。
【4, 濡れたフロアマット】
これから侵入してくる雨水には対策を打ちましたが、すでに濡れてしまったフロアマットと内貼りは新聞紙を使うという原始的?お婆ちゃんの知恵袋的?な方法で乾燥させました。
図4 内貼りに新聞紙を一度折り敷く
図5 フロアマットを重石替わり使用靴を乾かす時の要領で内貼りに新聞紙を敷き、その上にフロアマットを重石替わりに敷きます。これにより新聞紙が均等に内貼りに当たり効率よく水分を吸収してくれます。はじめは2〜3時間毎に新聞紙を交換しましたが、ある程度乾いてくると半日に1度交換しました。メンテナンス後は幸運にも晴れた日が続き、昼間は全てのウィンドウを少し開け換気させることで、合計3日間で乾かすことが出来ました。
【最後に】
両方のインシュレータから雨漏りしていたため、同日に作業を行いました。作業時間は片側2時間もう一方が1時間と両方で3時間程度掛かってしまいました。メンテナンス終了後2〜3日はブチルゴムの有機溶剤の臭いがキツく、窓を開けて走行していましたが、乾いてしまえば臭いの問題はなくなりました。
メンテナンス後、大雨にあいましたがフロアマットが濡れることはなく、完全にメンテできたものと考えます。
※DIYメンテを行なう方は自己責任にて行なってください。また、有機溶剤を含む材料を使用しましたのでシックハウス症候群等のアレルギー体質の方は特にご注意下さい。
【お礼】
ミッチョ様、ぷーた様>
「E39リア・ドアロックのメンテナンス」「E39 リアドアからの雨漏り修理」リアドアの内装はがし・雨漏り修理について、詳細なレポートをされており大変助かりました。
DD様>
突然の連絡にも関わらず的確なアドバイスを頂き、DIY修理の勇気がわきました。三名の方に、この場をお借りしお礼申し上げます。
E39の場合、リアドアの雨漏りはよく聞く話だが、E34の場合にはあまり聞いたことがない。ドアの構造が違うのだろうか?
末尾ではあるが、初登場にもかかわらず有用なレポートをいただいた だめじゃんさんに感謝する。
ご質問はddkunnejp【@】gmail.comまで。