2012年12月29日(土)
エンジンオイルの交換に関する経過と考察 − レイバンHROさんより
今回はレイバンHROさんより、興味深いエンジンオイルのレポートをいただいたので紹介しよう。
DDさんに面白いオイルを見つけましたと報告したところ、「変なレポートでも良いので報告を!」とのお言葉で、恥ずかしながら、ざっとのレポートですがお送りします。
交換に関する経過
オイル遍歴と言って良いのでしょうか? はなはだ疑問
純正オイル ⇒ モチュール・ルマン10W−60 ⇒ カストロールRS 10W−50 ⇒ Endurance10W−50 ⇒ Stark10w−40 ⇒ Stark10w−40withエフェクターComp2(ブレンド)
通常の運転では大体4000〜5000rpm付近を常用しています。はじめは純正のオイルを使っていましたが、友人にF1でも使われているメーカーのモチュール・ルマン10W−60 100%化学合成油を勧められ、最初に5000kmは大丈夫と言われ大分高かったのですが5000km位で交換の予定とし、これに決定。交換直後は全く別のエンジンの様なこんなにもしっとりとしたエンジンの回り方をするのかと驚愕のフィーリングでした。
しかし、良いと言われても2000kmを過ぎた辺りからフィーリングが悪くなってきました。2500kmあたりから更にエンジンがガサツク様な感じでフィーリングが悪くなり、3000kmを過ぎた辺りで遂に我慢できなくなり交換してしまいました。これによりオイル交換サイクルは3000kmで決定。また冬場は暖機運転に時間がかかり過ぎる(約15分) 、オイル交換時のコストが高すぎる (計算上約3諭吉×年4回交換で約12諭吉)。などの点で2回使用した後、別のオイルの検討に入りました。
値段、入手し易さを考慮してカストロールRS 10W−50 100%化学合成 に変更し、2500kmで交換(これで1回あたり0.8諭吉になった)。暖機運転は8分くらいになりました。オークションで出物があれば1年分くらいはストックしておく事にして4L缶を大体5缶まとめて購入していました。
交換直後でも時々エンジンフィールが余り良くない時があり、なんか変だなーと思いながら乗っていましたが、NISSAN GTR専用100%化学合成 Endurance10W−50を目にしてこれに変えてみようかなー? と思い始め、試しに交換してみたら意外に良い感じ!! 20Lペール缶で購入すれば1年分約1.5諭吉なので購入を決意。黄色い透明なオイルなんて面白いなー! と感じながら、2500km以下の範囲で交換。2缶目の購入の時はオイルの色が褐色に変わっていたので??? 今度はこんな風になったのかなー?? と思いながら交換をしていましたが、最初のフィーリングより落ちたような感じ。
この時に(昭和44年頃?)カストロールGTXが新製品で発売になった時の事を思い出しました。この時は液体タングステン添加と明記してあり面白いなーと感じ、当時の愛車CB72に使い続けましたが新しくなるにつれ段々性能が悪くなるようなフィールがありました(100km走行で交換したくなるようなエンジンフィールの時もありましたがレッドゾーンは9000RPMからなので無理無いかも!)。このオイル(Endurance)も2年間使い続けていましたが、入手先の都合で入手できなくなり、別の業者から入手も検討したが、また気が変わって安くていいオイルは無いかなー? と色々探し始めた。ここでたまたまStarkというオイルを見つけました。
ブログを見ていて、エフェクター福袋 発売 を発見。
『エフェクターを福袋用に特別な配合とした「WithStarkひましスペシャルコンプ」エコ容器20L入り(33000円)をメインとした、詰め合わせ総額38000円相当の福袋です。特価での38000円です。ちなみにスペシャルコンプはWithひましSP2(Comp2を10%配合)のスペシャルバージョンComp2 これがどれほど凄いかは昨日のブログを参考にされてください。』
価格はこれだけの内容で20000円ポッキリ! しかもこれだけではなく、「なんと送料も無料」の書き込みを見てしまい、StarkスペシャルComp2のスペシャルと言う言葉にビビッ!ときて20Lを買ってしまった。
ひまし油ってそんなに凄かった!!?? 昭和44年頃の青春時代(これでレイバンの年がばれそうです!)、足代わりに乗っていたホンダのC71にひまし油が余ったので入れていたけど早々オイルが白くなってしまい鉱物油に比べて結構安定性が悪いなー!2サイクル専用だなー!と感じていたのですが(その後に乗っていたYDSには無理してカストロールR30を入れていました)、認識を新たにしました。
買ってしまった後で、このまま使うのは勿体無く感じ、最初の交換時にはStark単品でフラッシングを行い、2回目以降で残ったStarkにStarkスペシャルComp2をブレンドしたら長く安く楽しめるかも?と考え、メールで確認してみたら全く問題なく元々のスペシャルComp2の量から効果は維持できるとの返事をいただき、更にStark10W−40/20Lを買ってしまいました。こんな事の繰り返しで結局Stark10W−40/20Lを2缶、スペシャルコンプ(WithひましSP2:Comp2を10%配合) /20Lを2缶、画像のとおりトータル4缶80Lも買ってしまいました。なんと!4年分以上?
このスペシャルオイルを調合する時は、季節の中でも影響の少ない湿度の低い日に調合しているとの事なので、湿度に関して非常に神経を使っている会社です。いずれはオリジナルブレンドのオイルを出したいとお考えのようですので、今後の展開が非常に楽しみです。またこのオイルは湿式クラッチを使っている2輪にも全く問題は無い様なので、2輪ファンにもお奨めではないでしょうか。
Starkオイル使用経過
エンジンオイルを変更するにあたり、勿体無いと思いましたがStark10W−40 をフラッシングオイルとして使用。1回目は1500kmで交換しましたが、この時はそこそこもつかな?と言ったところでした。
2回目はうっかりしていて2500kmで交換となってしまいました。ところが、前回のオイル交換時とは様子が違ってきまして、2500km走行でも未だエンジンフィールは良く交換には早いような感じでした。この時は外気温も低かった事もありますが(約15℃)30分ほどの走行後(約30km)でも粘度は十分で、この時には後どれ位走ったら交換したくなるようなエンジンフィールになるのかなー? と思った位なのですが、さっぱりとStark10W−40 with Comp2を自家ブレンドして(スペシャル3L+ノーマル2L)交換しました。尚、だいぶ寒い時は分離状になる可能性があるかもしれませんので十分撹拌してからのオイル交換をお勧めします。
これでドライスタート(これが一番気になっていた所です!)の不安解消やオイル交換時期が5000kmになれば万々歳です。ですが、そうなったら手持ちのオイルは7年分くらい?酸化安定性はしっかりとキャップを閉めて暗所に保管しておけば5年くらいは何とも無い様なので5年で使い切れば全く問題ないかも(笑)。
その後の経過については結果を報告させていただきます。プラシーボ一杯の結果報告になりそうな? 交換の様子はわざわざ説明するまでもなく簡単な画像だけでご容赦させていただきたいと思います。
Starkオイルの補足
一般的に100%化学合成オイルと謳っているオイルはHIVIベースオイルですが、このStarkは更に上質なVHVIをベースオイルとしています。エフェクターは塩素や灰分を含まないのでゲル化によるオイルラインの閉塞の心配や、FM剤のように湿式クラッチへの影響もありません。このオイルはフルエステルオイルのようなドッカンパワーこそありませんが気づかないうちにトルクが出ているという感じで確実に違いを体感出来ます。との説明文がブログにありました。
Starkは鉱物油由来の最高峰のVHVIの基油を使用し、さらに高度な添加剤処方(コンポーネント)技術によって同クラスの価格帯のオイルとは一線を画す仕様となっています。オイル業界ではVHVIを100%化学合成としても良いとされているようですが、厳密には違うようです。
Stark10W−40と他社有名オイルとの代表性状比較表
一概に動粘度の数値だけではオイルの性能は判断出来ませんので比較の目安としてください。
動粘度40℃ 動粘度100℃ 粘度指数 流動点 モチュール300V10w−40 82.3
13.1
160
-42.0
ワコーズTR−40 84.2
13.8
168
-45
ワコーズプロステ40 91.9
14.0
156
-40
ワコーズTT50 159
17.8
124
-35.0
ENDURANCE GTR用 120.04
18.61
174.4
-34
Stark10w−40 85.94
13.67
163
-37.5
Stark10w−40withエフェクターComp2 105.39
15.06
164
Castrol RS 10w−50 以下不明→ 数字からはENDURANCEも非常に良いオイルだと思えますが、私の使用感ではこのように感じられません。スペシャルコンプはWithひましSP2(Comp2を10%配合)のスペシャルバージョン
はー(汗!)、オイルって、むずかしいなー! この会社のブログを見ていると皆さんオイルで結構悩んでいるのが見てとれます。ですがBMWな皆さん、愛車の健康維持をお考えなら知識も大事ですので、私のように頭がハレーションを起こさないのならオイルの選択に当たって知識をインプットしておくのも必要かも?
尚、この会社ではリサイクルの一環としてエコ容器に限り20Lを1単位で引き取ってくれるようなので4回分のオイルパックン処理費用よりまとめて送ったほうが安上がりになりそうです(確認必要です)。
以下にエンジンオイル関連ブログを紹介しておきます。
Starkオイル関連ブログ
http://narrowde.exblog.jp/エンジンオイルのなんかあれ
http://www9.atwiki.jp/oil-properties/おそまつなレイバンオイル報告でした。
エンジンオイルは様々なところで話題になるように、皆さんが興味あるものだ。いろんな人がいろんなスタンスでエンジンオイルを選んでいるのが面白い。今回のレポートはレイバンHROさん視点だが、皆さんはどうだろう?
末尾ではあるが、面白いレポートをいただいたレイバンHROさんに感謝する。
ご質問はddkunnejp【@】gmail.comまで。