2009年10月11日(日)

フロントブレーキのグレードアップ − キャリパーのオーバーホール

先日のオフ会で、ゴンザレスさんからいいものをいただいた。ちなみに、ゴンザレスさんは、最近、E34からMINIに乗り換えられたのだ。ウラギリモノ!

いいものとは、写真1のようなブレーキローターとキャリパーである!


写真1 ブレーキローターとキャリパー

キャリパーはbremboの箱に入っているが、中身はbremboのキャリパーではない。ゴンザレスさんによると、SAYさんのM5(前期?)に付いていたローターとキャリパーらしい・・・。これは、525iにもポン付けできるようだ。

DDは飛ばして走る方ではないので今のブレーキでも十分なのだが、もらってみると付けてみたくなるのが人情である。そんなわけで、これをDD号に取り付けてみることにした。でも、もらったものは長年使っていなさそうなので、まずはキャリパーのオーバーホールをしなければならない。

もらったキャリパーは、写真2のようなものである。ゴンザレスさんにより、黒に塗装されている。


写真2 もらったキャリパー

ブレーキパッドやキャリパーガイド等を取り去ると、写真3のようなピストン部分が出てくる。


写真3 キャリパーのピストン部分

まずは、写真4のようなワイヤーブラシで、汚れや錆を落としておこう。これは近所のダイソーで買ってきたものだ。


写真4 ワイヤーブラシ

写真5のように、丁寧に汚れや錆を落とす。


写真5 ワイヤーブラシで汚れや錆を落としているところ

おおよそ、汚れや錆を落とすことができたら、ピストンを取り出さなければならない。もちろん、DDはコンプレッサなんか持っているはずもないので、どうしようかと考えるわけである・・・?

medama1goさんは、自転車の空気入れを使ってピストンを取り出している。また、boven7さんは、スプレー式のエアダスターを使ってピストンを取り出している

そこで、DDは写真6のように、浮き輪の空気入れを使ってピストンを取り出してみることにした。


写真6 浮き輪の空気入れ

実際にやってみると、ピストンがスルスルと・・・・、出てくるわけないか!?(苦笑)

諦めて、medama1goさんを同じく、写真7のように自転車の空気入れを使ってピストンを取り出した。


写真7 自転車の空気入れ

これなら楽勝だ!(笑) ちなみに、自転車の空気入れなら空気の圧力を簡単に手加減できるので、ピストンがどこかへ飛んでいったりすることはない。これはイイかも!?

取り出したピストンは、写真8のように綺麗なものだ。目立った傷も見あたらない。


写真8 取り出したピストン

さて、ピストンが取り出せたら、シリンダーとピストンを洗って完全に乾燥させなければならない。ここでもmedama1goさんのお風呂場作戦を踏襲することにした。写真9に風呂場に持って行ったシリンダーとピストンを示す。


写真9 シリンダーとピストン in 風呂場

コレ、嫁さんに見つかったら怒られそうだなぁ・・・(笑)。幸い、嫁さんは外出中だが・・・。

シリンダーとピストンは、写真10のように洗剤とスポンジで丁寧に洗う。あっ、そのまえにシリンダーからゴムのピストンシールを外しておこう。


写真10 洗浄中

使う洗剤は、もちろん、写真11のような「MEN'S Biore ボディーシャンプー」である。これには、イソプロピルメチルフェノールが入っているので、殺菌も可能だ(笑)。


写真11 MEN'S Biore ボディーシャンプー

写真12と13に、洗浄したシリンダーとピストンを示す。


写真12 洗浄したシリンダー


写真13 洗浄したピストン

幸い、シリンダー側にもピストン側にも目立った傷はないようだ。

さて、これを乾燥させるために、まず写真14のように熱い湯に浸ける。


写真14 熱い湯に浸けているシリンダーとピストン

その後、シリンダーとピストンを取り出し、よく水を切ってから、写真15のように新聞紙の上で乾燥させる。


写真15 乾燥中のシリンダーとピストン

ここで、しばらく乾燥するのを待っておこう。その間に、新しいピストンシールとガイドボルトブッシュの準備だ。

今回は、Pelican Partsよりピストンシールとガイドボルトブッシュを購入した。Pelican Partsより送られてきた箱を写真16に示す。


写真16 送られてきた箱

何故、箱の写真なんかを見せるかというと、赤矢印の部分が気になったからだ。拡大したところを写真17に示す。


写真17 赤矢印部分の拡大

「Detailed description of contents (内容の詳しい記述)」のところに、"Antique Automobile Parts"と書かれている。「アンティーク」かよ!? おいっ!

う〜ん、反論できないところがつらいところだ・・・(苦笑)。 さて、送られてきたピストンシールとガイドボルトブッシュを写真18に示す。


写真18 新しいピストンシールとガイドボルトブッシュ

また、グリスは写真19に示すように、ストレートで買ってきたブレーキラバーグリスを使う。


写真19 ブレーキラバーグリス

さて、シリンダーとピストンの様子を見てみると、シリンダー内にまだ少し水滴が残っているようだ。そこで、写真20のようにドライヤーを使って完全に乾燥させた。


写真20 ドライヤーで乾燥させているところ

これで、写真21のようにシリンダー内も完全に乾燥させることができる。


写真21 シリンダー内

シリンダーとピストンが完全に乾燥したら、写真22と23に示すピストンシールを組み込む。


写真22 ピストンシール(1)


写真23 ピストンシール(2)

これらのピストンシール、シリンダー内壁、ピストンに薄くグリスを塗って組み付けていく。medama1goさんの方法でやると簡単だ。作業中は両手にグリスが付くために作業写真がないが、ご容赦いただきたい。そういえば、medama1goさんって、誰に写真を撮ってもらったんだろう・・・?

写真24に新しいピストンシールを組み込んだところを示す。


写真24 新しいピストンシールを組み込んだところ

この一連の作業は、やってみると意外と簡単である。一度もブレーキキャリパーをオーバーホールしたことがない方は、そろそろオーバーホールを検討してみてもいいだろう。

新しいピストンシールを組み付けたら、次はガイドボルトブッシュの交換だ。写真25に新しいガイドボルトブッシュを示す。


写真25 新しいガイドボルトブッシュ

これを交換する際には、写真26のようにドライヤーで暖めてやると交換しやすい。


写真26 ガイドボルトブッシュを暖めているところ

暖めると意外と簡単に外すことができる。古いガイドボルトブッシュを外したら、写真27のように薄くグリスを塗った新しいガイドボルトブッシュを入れる。


写真27 新しいガイドボルトブッシュを入れているところ

写真28に新しいガイドボルトブッシュに交換したところを示す。


写真28 新しいガイドボルトブッシュに交換したところ

今回は、ゴンザレスさんにフロントブレーキ一式をいただいたので、交換する機会に恵まれた。ゴンザレスさん、SAYさん、ありがとう!

DDははじめてブレーキキャリパーのオーバーホールをしたのだが、思っていたよりも簡単にできた。これも、medama1goさんboven7さんchachae34さんの詳しいレポートがあったからだろう。特にmedama1goさんのレポートには詳しい手順の記述があり、非常に役に立った。末尾ではあるが、先達の方々に感謝する。

今回はフロントブレーキしかオーバーホールしなかったが、そのうち、リアブレーキもオーバーホールしておこう。さて、次はコレをDD号のフロントブレーキと交換しよう。



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