2008年2月25日(月)

オートライト回路の製作 − medama1goさんより

前回のHID取り付けレポートに続き、今回はオートライト回路の製作レポートをいただいたので紹介しよう。


最近車検のためといいながら、全然車検とは関係のないメンテ続きのmedama1goです。

以前乗っていた車についていた機能で、比較的便利だったなぁと思う機能の一つに、オートライトがありました。ご存知の通り、暗くなるとライトが勝手につき、明るくなると勝手に消える。さらにエンジンOFFで消灯するなど、なかなかに便利な機能です。

これを何とか付けてみたいと思いまして、以前にDD様に話をしたところ、「他車純正を流用したほうが、動作も安定して簡単ではないか」という意見を頂きました。

で、一応検討してみたのですが、ズボラな私には配線を解析し、且つ、うまい具合に組み込むということが非常に面倒に思えて、結局自分で組む事にしました。

私なりに満たすべき要件は、

  1. ヘッドライトとスモールの2段階で動作すること。
  2. エンジンキーと連動してライトが消灯すること。
  3. 故障時には純正スイッチで通常通り使用できること。
  4. 外見からは分かりにくいこと。
  5. とにかく単純かつ安価なこと。(最重要ポイント)

の上記5点です。

自作の方向性を大まかに決めた時点で、上記の2.と3.はクリヤしていました。つまり、システムの電源をACC連動にして、制御用のリレーを純正回路にパラレルに割り込ませるつもりでしたから、電源を切ればリレーは動かず、取り付けしていない状態と同様になるわけです。

後は1.4.と5.です。1.は非常に単純ながら、同じ回路を2つ組む事にしました。4.については、なんとなくですがアイデアがありましたので、それを実行に移すことに。

さて、回路の中身ですが、Cdsセルを使うことは最初から決めていましたが、どのように使うのか分かりませんでした。で、調べていたところ、オーディオQさんのサイトに、まさにそのままの回路が出ていましたので、これを2セット購入。

1セット分の中身と基板です。

とりあえず仮に組んで、このように裏で結線し負荷にLEDを仮に付け、車内でテスト。

なかなかいい具合にテスト用のLEDが点いたり消えたりしてくれます。

センサー代わりのCdsセルは2個まとめてこのように加工。

これをフロントスピーカーグリルの内側の縁へ、ホットボンドで貼り付けます。

残りの2回路目を組んでケースへ組み込み、テストするとなんと動作不良!!。

方チャンネルしかリレーが動かなかったり、両方とも動かなかったり。調べてみると、終段のMOS-FETをドライブするトランジスタの動作がおかしいようです。

仕方がないので、手持ちのジャンクより適当なトランジスタに交換するも、最初は動くのですが、しばらくするとまた動作不良に。

ついに頭に来た私は方向性を変え、手元に余っていたオペアンプを使用する方向に変えました。中にはPICでプログラムを組み、車速感応でライトを消灯させえたりしている方もいるようですが、私はプログラム関係はさっぱりですので、アナログ回路で行くことにします。

オペアンプでコンパレーターを組み、その出力でMOS-FETをドライブさせます。ただ、このままではスレッショルド付近でチャタリングなどが発生し、動作がバタツキますので、これを何とかしなければいけません。

そこで色々ググッた所、「ヒステリシスコンパレーター」なるものを発見。まさにコイツです。で組んだ回路がこちら

見る人が見ればなんと言うことのない回路です。ただし、組んだ後でカットアンドトライでいくつかの定数を変更していますので、このままでは上手く動かないかもしれません。ド素人が下手の横好きで組んだ回路ですので、手厳しい突っ込みはご容赦を。アドヴァイスは歓迎いたします。

VR2で全体の感度を、2つのVR1でヘッドとスモールの感度の差を作ります。VR3、VR4で点灯と消灯のタイミングの差を調整します。

私は手持ちにオペアンプがあったので使いましたが、どうなんでしょうね? 専用のコンパレーターICのほうが安いのかな?

何はともあれ、早速手持ちのオペアンプで回路を組み、テストするとあっさりと動作。気をよくして、2回路分を組み、ケースに組み込み。

テストの結果も上々、後は車体への取り付けです。

Cdsの線はこのようにスピーカーを外して、このスピーカー穴を利用します。

うまい具合にライトスイッチ裏を通って下まで線が出てきます。

ライトスイッチに割り込みをかますのですが、これ意外と大変。

ヘッドランプは1対の端子をショートすれば点くのですが、スモールが左右別回路な上に、フォグへのメイン信号も別回路、さらにはイルミやらGM行きへの信号もあり、結局4回路に分岐することになりました。(回路図参照のこと)

本体は足元のパネルを外した奥、カプラーの山の上にぴったりの空間を発見、そこへ押し込みました。

電源とアース、各センサーとスイッチへの割り込み線と本体をカプラーで接続。

元通りに内装を戻し終了です。

これがスイッチ周り。

スイッチが下へオフセットしているのは、後に機能を追加するかもしれないためです。

こちらがセンサー周り。

かなり注意してみても分かりにくいです。

使用感ですが、なかなかいい感じで作動します。点灯時は一瞬遅れて点くような印象もありますが、ほぼ問題無しです。消灯時も現時点では問題なし。さらにエンジンを切ればライトも切れるため、「LIGHT ON ?」の警告ともおさらばです。

ただ、夕暮れ時や、夜明けの時間帯を走行したわけではありませんので、その辺りはまだ未知数です。もし不満があれば、改善したいと思います。

え?、安価で済んだかって? う〜ん、微妙なところですが、最初から後半の回路で作っていれば、材料費3000円くらいでしょうか? 結局はなんだかんだで5000円くらい使った気がします。

ただ、市販の後付けオートライトが10000円程度で売られていること、さらに市販の回路は意外と融通の利かないシステムであることを考えると、安価に上がったのでは?と思います。


自分で回路を設計して製作するとは!! やっぱり、medama1goさんって、ヲタク マニアかも?(笑)

末尾ではあるが、いつも面白いレポートをいただいくmedama1goさんに感謝する。



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