2006年12月28日(木)

E39 イカリングヘッドライトの光軸修理(続編) − hiro-4さんより

今回はhiro-4さんより、E39のイカリングヘッドライトの光軸修理 続編レポートをいただいたので紹介しよう。


前回の光軸ロッド修理レポートを掲載いただいてから、仲間内で結構反響がありました。

そのほとんどが 文句の 励ましの言葉だったので、さらに前回不足気味だった部分について写真つきでレポートにしました。これで少しは判りやすくなったでしょうか・・・。

まず、「軽症」の場合のアルミパイプを使った修理ですが、パイプでつないだ後さらに補強するために「サンパッチ」なるものをつかって・・・と報告しました。その詳細です。

これが「サンパッチ」です。結構大きなサイズですが、実際に使うのはほんの少し・・・。

このように、透明なサロンパス、といった感じで、薄いフィルムにはさまれています。

このぐらいです。縦1.5cm、横0.5cmぐらいでしょうか。これを光軸ロッドの補修部分、パイプの上から貼ります。

こんな感じです(赤丸の部分)。

写真左側、アルミパイプの部分が見えていませんが、ちゃんとサンパッチが上にかかるようにしてやらないと補強できません。

あ、サンパッチを貼るときはまず片面の薄いフィルムをはがしてから貼りましょう。もう片面のフィルムは硬化完了後はがします。

そして、この状態で太陽光に当てます。サンパッチの注意書きには「3時間程度」で硬化する、とありましたが、私は朝出勤前に窓辺において出かけ、帰宅後作業を続けました。

硬化した様子。あまり変わりません・・・。

さらに念のため、サンパッチを同じぐらいの大きさで、今度は光軸ロッドの補強部分を「巻いて」やります。ロッドに鉢巻を巻くような感じです。

そしてまた硬化。ここまですれば元の純正状態より強度が増した感じになります(ここまでやって出荷してよ。BMWさん・・・)。

そして仕上げは穴の周囲にコーキング剤を塗って、フロッピーケースを切ったふたでふさいでやります。

念のため、ふたをする前に光軸調整ダイヤルを回し、ちゃんとロッドが前後するか確認しておきましょう!

コーキング剤が固まるまで、テープで止めておきます。

ちなみに、この状態で車体に取り付けてもヘッドライト固定部分のボディーの陰に隠れて見えません。このままずっと車体に取り付けていてもいいかも・・・。

 

さて、次は「重症」の場合の施術画像です。

これは第1作目のハロゲンイカリングがガッツおやじさんに教えていただいた上記の方法で修理できないくらいロッドの破損がひどかったため、何とか ない知恵を絞り 工夫をして修理したものです。詳しい方法は前回のレポートのとおりですが・・・。

実際の画像はこんな状態です。

赤い矢印の部分(光軸ロッドの調整ダイヤル側、四角いベース部分)にリューターで2mmの穴を開け、ワイヤーを通しています。

もう一方は写真左側、光軸ロッド先端部分にあるインナーハウジングのスリットに通しています。ここはどこに止めてもいいと思いますが、ダイヤルを回したときにインナーハウジングが確実に「引くことができる」場所でないと意味がありません。

そして、ワイヤーが輪になった状態になりますから緩みをとってワイヤークリップでしっかり留めます。

以上、前回のレポートの補足になりますが、最後に大事な事をひとつ。

折れた光軸ロッドをつなぐとき、軽症の場合のパイプ接合でも、重症の場合のワイヤーがけでも、必ずロッドの折れた部分の「隙間」をあけない様な状態にしてつなぐことです。

え?今頃言うなよっ!って? そうですよねぇ、すみません・・・。

理由は、隙間が開いた状態というのは、光軸ロッドベース(上記写真の右側白い部分)が「光軸上げ」の状態でボディー側(上の写真では右側)に下がっていることになります。一方で光軸ロッド先端(上の写真では左側)は自然とフロント側によっています。

万が一こんな状態でくっつけて修理してしまうと、調整範囲が極端に少なくなり、最悪めいっぱい「光軸上げ」までダイヤルを回しても光軸が上がってくれないことになります。

したがって、折れた状態でも光軸ロッドがフロント側いっぱい(光軸下げの状態)ぐらいまで押し出した状態で接合してやってください。

すべてのE39にこのことが当てはまるかはわかりませんが、上記の理屈を参考に修理されてみてください。

じつは第1作目、重症のハロゲンイカリングのときはこのことを忘れずつないだのですが、2回目軽症のキセノンイカリングのときは「すっかり忘れて」思いっきり下げた状態でつないでしまいました! 完璧に修理できたと思い、車に取り付け光軸を上げようとしたら、「上がらない・・・」。

またフロッピーケースのふたをはずさないといけません・・・。以上、お後がよろしいようで・・・。


今回のレポートは、前回のレポートを補足する形でいただいたものだ。

末尾ではあるが、詳細なレポートをいただたhiro-4さんに感謝する。



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