2022年9月10日(土)
E39 ベルトテンショナー取り付けボルト脱落修理 − 白壁散策さんより
今回は久しぶりに、E39 530i M-Spertsにお乗りの白壁散策さんより、ベルトテンショナー取り付けボルトの脱落とその修理のレポートをいただいたので紹介しよう。
冬眠中のエンジンルームを何気なく眺めていると何か変。テンショナー取付ボルトが抜け辛うじてプーリの手前で止まってました。
これは何とかしないといけません。
【無いと困る工具】
(1) SST : ファン取り外しで使います。
(2) 5/8 、 1/2インチ・ソケット : テンションを緩めたりプーリー取り外しで使います。
mmソケットはサイズ的に僅かに大きく緩めようとすると滑って無理でした。急遽、ホーム・センターでの購入となりました。
1. シュラウド取り外し 下から作業してます。
@フロント側をジャッキアップして、ウマを掛けます。 ※画像はありません。
A下に潜り、アンダーカバーを外します。 ※画像はありません。
Bホースをシュラウドから外します。
C補助ポンプを取り外します。
手順
電源カプラーは抜け防止の金具を外して引っ張れば外れます。 補助ポンプは右方向へ押し込めば外れます。 少し、きついかも知れません。
2. シュラウド取り外し 上から作業してます。
Dシュラウドに付いているゴム外します。
Eシュラウドの左右にあるセンサーのコネクターを外します。
レベルセンサーはコネクターの下にあるストッパーを押し上げながら外します。 ACUはコネクターをつまんで外します。 ストッパーは右側にあります。Fシュラウドの左右にあるピンを「内装外し」とか「マイナスドライバー」で外します。
3. ファン&シュラウド取り外し 上から作業してます。
GSSTを使ってファンを取り外します。 ( 画像はファン取り外し後です。 )
手順
プーリーホルダーでプーリーを固定します。 1ヶ所でもOK。 32mmレンチをファンのナットに掛けて時計回りでナットを緩めます。 シュラウドとファンを引上げながらファンを先に取り出します。 次にシュラウドを取り出します。補足
取付/取り外し時、ホース類が絶妙に作業の邪魔をしてくれます。 ファン脱着時はダンボール等でラジエターの養生をお願いします。 締付トルクは 40Nm らしいです。取付時の締め込み過ぎに注意してください。 次回の取り外しで苦労します。
4. ファンベルト取り外し〜抜けたボルトの取付 上から作業してます。
【使用したソケット】
5/8インチ(15.88mm) と 1/2インチ(12.70mm) 1インチ = 25.4mm
H◯部分に5/8インチ・ソケットをセットし、右に回してファンベルトのテンションを緩め
I◯部分に5/8インチ・ソケットをセットし、左に回しでボルトを緩めプーリーを外します。
J1/2インチ・ソケットでテンショナー取付ボルトを固定します。締付トルクは 30Nm らしいです。
Kテンショナーの取付が終わったら取り外した部品を戻して終わりです。
【その他】
※ 私の車は、非常に固く締まっていてmmソケットだと滑って無理でした。
※ ファンベルトが短いと取付に手間取るかと思いますが根気強くトライしてください。
※ テンショナー本体のプーリーは T50 トルクスで取り付けられていました。今回のトラブルは6年前、走行中にプーリーが破断しラジエター廻りを大きく破損し、修理を行ったショップの不手際かも知れませんがショップへの不満はありません。プーリーの不具合を知りながら交換時期の判断を誤ったオーナーの責任。
それよりも、メンテナンス知識が増えたのが大きな収穫で〜す。
最後に
『日頃の点検は大事』
です。
ただ、ベルトテンショナーのボルトを締めるだけなのに、結構いろんなものを外さないといけないようだ。E34やE39ではファンを外すのにSSTが必要なので、1セット持っておいた方がいいだろう。末尾ではあるが、いつも有用なレポートをいただく白壁散策さんに感謝する。
ご質問はddkunnejp【@】gmail.comまで。