2015年10月22日(木)

冷却系統の掃除と冷却水の交換 − ともパパさんより

今回は、ともパパさんより、冷却水周りの掃除レポートをいただいた。ヘッドガスケットが抜けたから冷却系統にもオイルが入っているだろうし・・・。


ヘッドガスケットが抜けた車はオイルに冷却水が入り込みますが、ご丁寧に冷却水にもオイルが入ってくれます。これによって冷却系統のパッキンやホース類がオイルにヤラれるそうです。前科モノのともパパ号なので冷却系統の脱脂作業をしてみました。

まず畑に行き、冷却水を抜きます(爆)

普通の冷却水交換の時のように水が透明になるまで洗浄を繰り返します。

でも水を何回出し入れしても脱脂出来なそうなので洗剤を入れる事にしました。でも内部で泡立つのは良く無さそうなので普通の洗剤は使えません。泡立たない洗剤と言えば食洗機用洗剤ですよね。台所から食洗機用のジョイを拝借して来ました。

適応機種の中にBMWの記述はありませんでしたが、「強力除菌でニオイも落とす!庫内まるごと洗浄、油汚れなどの頑固な汚れもしっかり落とす!」と書かれています。これは期待出来そうですよね〜。

どれくらい入れて良いのか分かりませんので、2リットルのクーラントの空き缶にスプーン10杯の粉末ジョイを入れてから水道水で溶かしてラジエーターに入れてみました。マヨネーズ汚れくらいは落とせそうな濃度ですかね? あとは水道水でいっぱいにしてからエア抜きをします。

ヒーターを全開にして隅々までジョイで洗浄します。暫くアイドリングしてオーバーヒートしない事を確認してから、念のため水タンクを持って山越えをしてみました。水温も安定していて大丈夫そうです。これを何回か繰り返せば冷却系統はキレイになりそうです。ここで思ったのが、冷却系統の内部は水垢や錆びがこびり付いていそうなのでクエン酸も試してみたくなりませんか? 台所からクエン酸を拝借して来ました。

念のため説明書きを読みます。「適さないもの : 鉄、大理石」とありました。酸性になるので鉄は錆びちゃうみたいですね。残念ながらM50は鋳鉄ブロックなのでやめときます。危ないところでした。

という訳で、再びジョイを投入します。

ジョイでの洗浄も3回行なったのでそろそろ良しとしましょう。最後に抜いた洗浄水に汚れは見られずにとてもキレイでした。これで冷却系統はしっかり掃除・脱脂できたはずです(と思いたいところです)。

ではLLCを投入しましょう。冷却水は純正の色が好きなので純正品の値段を聞いてみました。聞いてビックリ、1.5リットルで3700円! 最低でも全量の半分は原液を入れたいので全量11リットルのM50の場合、5リットルは欲しいところです。それだけでも12300円! 即却下です。色を取るか値段を取るか・・・ 。値段を取りました。という訳で20リットルの原液を買いましたが、これで7400円です。

5リットルのジョッキに移していざ投入です♪  この配合だと凍結温度は-30℃ですので、冬季の最低気温が-10℃程のこの辺りなら余裕ですね。

エア抜きボルトを外して、エア抜・・・?? なぁー! またしてもエア抜きボルトを折っちまいました。

2008年にも同じ事やってます。全く学習していませんね。

前回と同じ手法で折れた部分を取り出そうとしますが、トルクスでは噛みが甘くてビクともしません。ラジエーター交換を覚悟しながらマイナスドライバーをハンマーでカチ込んでやっと回りました。このエア抜きボルトは滑らかに回らないような変な材質のようです。

あとは予備のラジエーターからエア抜きボルトを外して注意しながら締め込めば一件落着のはずが、ここで何か違和感を覚えます。状況を把握するまでに少し時間が掛かりましたが、それと同時に背筋が凍りました。ネジ部のピッチが違います!

つー事はこの新品ラジエーターは社外品が着いてる訳ですね。エア抜きボルトが無いという事はラジエーターの密閉が出来ないという事、それは蒸気機関車になるという事・・・。再び不動車となりました(悲)

エア抜きボルト1本のために再びラジエーター交換になるのは何とか避けたいので、代用品を探すためにホームセンターのネジ売り場を物色します。調査の結果、エア抜きボルトは太さM10・ピッチ1.5のネジである事が判明しました。

良い感じのステンレス製キャップボルトを見つけました。

長過ぎるので切る必要がありますが、頭の直径も同じでパッキンもそのまま使えるのでうまく密閉できそうです。

やっぱりちょっと長いです。底突きしてしまうのでぶった切ります。

1cm程グラインダーで削り飛ばして同じ長さに揃えたら、切断部のバリとネジ山をヤスリで修正します。念のため同サイズのナットに締め込んでみてネジ山に破損が無いかを確認しました。エア抜きの溝はありませんが普通に使えるので無視します。あと、6角レンチで締める事になるので締め過ぎに注意ですね。

また山越えテストをしてみましたが、新調したエア抜きボルトから冷却水の漏れや滲みも無く合格です。履いていた便所サンダルがフニャフニャになる程ヒーターも効き、水温計も今までより針2本分低温側の位置で安定しています。エンジンが冷えた後にリザーバータンクの液面が3cm程下がっていたので補充しました。これで冷却系統の掃除と冷却水の交換は無事に終了という事で良さそうです。この状態で100km程乗りましたが、数日経っても異常は認められません。

相変わらずヒヤヒヤさせられる車ですねー。でもこれであのしょっぱいエア抜きボルトから解放されたので良かったです。なお、洗剤で冷却系統を掃除しても良いかどうかは不明ですので、お試しになられる場合は自己責任でお願い致します。でも、意外と良いですよ(笑)


食器洗い機用の洗剤で冷却系統を掃除とか・・・。半分本気で半分ネタってところだろうか(笑)。でも、意外といいかもしれない。DDも冷却水を交換するときにやってみようかな?

末尾ではあるが、ちょっと面白いレポートをいただいた ともパパさんに感謝する。



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