2015年5月23日(土)

純正シリコンリムーバーの取り付け − ともパパさんより

今回は、ともパパさんより純正シリコンリムーバーの取り付けレポートをいただいたので紹介しよう。 E34って、シリコンリムーバー装着車もあったんだ!


ご無沙汰しております。長野のともパパです。今回は純正のシリコンリムーバーを装着してみましたのでご報告致します。

E32やE34の一部に装着されているシリコンリムーバー機能ですが、いろいろ調べてみると後付けできそうな事がわかりました。E32の解体車から部品を取り外す機会がありましたので、関連部品を入手しました。

シリコンリムーバー機能の主な構成部品です。


構成部品

シリコンリムーバーは油膜取りの薬剤をウォッシャーノズルから噴射するため、ノズルにはホースの接続口が2系統あります。


2系統あるホースの接続口

ワイパーのレバースイッチもOBCのスイッチのように押し込み式の「S」スイッチが追加されます。


専用レバースイッチ

ウォッシャーノズルに付随して、接続ホースも2系統になります。


専用ホース

まずは室内側から始めます。ワイパーのレバースイッチの配線を辿って、接続コネクターを外します。後期型・右ハンドル・525であるともパパ号の場合、運転席右下の小物入れを取り外すとコネクター部分にアクセスできます。


ワイパースイッチのコネクター(赤丸部分)

シリコンリムーバー無しの標準レバーには短絡させている配線があります。


標準レバーのコネクター

シリコンリムーバー付きのレバーには短絡させている部分は無く、追加の配線があります。


シリコンリムーバー付きのコネクター

レバースイッチをシリコンリムーバー付きの物に交換して、「S」のスイッチを押してみると、既存のウォッシャーポンプが回りっぱなしになってしまいました。このままでは変な事になりそうな予感がします。更に調査してみると、どうやら専用のリレーが存在するようです。専用のリレーはヒューズボックス内の赤丸部分に取り付ける事が分かりました。


現状のヒューズボックス内の様子

そして再び入手したシリコンリムーバー用のリレーです。色もピン数も違います。


専用リレー

このリレーを取り付けると、ウォッシャーポンプが回りっぱなしになる誤作動が無くなりました。


リレー取り付け後

ボンネット裏のインシュレーターを取り外すので、今のうちにプラスチック製のビスに潤滑剤を塗布しておきます。


潤滑剤を塗布しているところ

続いてポンプに繋がる配線を探します。クルコンやランバーサポートもそうでしたが、フルオプションに対応できるように車体側にはハーネスが用意してあるのがE34の良い所です。シリコンリムーバーのタンクが着く付近を捜索します。


ウォッシャー液タンク付近の捜索

ありました。おそ松くんに出てくる警官の目みたいな保護キャップがしてあります。2種類ありますが、配線が太い方はおそらくヘッドライトウォッシャー用の配線と思われます。


発見した2種類の配線

保護キャップを取り外します。


シリコンリムーバー用の配線

ウォッシャー系統のホースも引き直す事にしたので、ウォッシャー液タンクを取り外します。


タンクの取り外し

続いて配線とホースを取り外します。ホースのカシメ金具は再利用するので壊さないように外します。


配線とホースの取り外し

ウォッシャー液が勿体無いのでバランスを取って流出を防ぎます。容量は3.2Lのようです。


取り外したウォッシャー液タンク

続いてボンネット裏のインシュレーターを取り外します。それに先立ってボンネットライトを取り外します。


ボンネットライトの取り外し

大量のプラスチック製のビスを緩めてインシュレーターを取り外します。


インシュレーターが外れたボンネット裏

既存のウォッシャーノズルです。ウォッシャー系統のみなので接続口は1箇所しかありません。


標準タイプのウォッシャーノズル

撤去の準備にかかります。凍結防止ヒーターの配線やコネクターホルダーを取り外します。


配線の取り外し

ウォッシャーノズルは下側のツメで引っ掛かっていますが、ツメをこじるのは厳禁です。


ウォッシャーノズルの裏側

ウォッシャーノズルは製廃のようですので慎重に取り外します。まず下側に押し下げるように力を入れてツメを縮めながら、ツメ部分を支点に上側を前方に押し出してボンネット表側に引き出します。これで生け捕り成功しました。


ウォッシャーノズルの取り外し

既存のウォッシャーホースを取り外します。


取り外したウォッシャーホース

シリコンリムーバー用のウォッシャーノズルを取り付け、ホースを接続します。


取り付けたウォッシャーノズル

シリコンリムーバー用のホースは今までと走行が異なるため、ボンネット裏の配線を留めるホルダーを2箇所増設しました。ボンネット側には穴があるため、ホルダーは簡単に取り付けできます。


増設したホルダー(赤丸部分)

仮設でウォッシャーを作動させてみて、水漏れが無いことが確認できたらボンネット裏のインシュレーターを戻します。ボンネットのヒンジ部分もホースが挟まれたりしないように注意しながら這わせます。


ヒンジ部分のホースの走行

ホースのカシメ金具は再利用します。根元部分を押し縮めるとロックが掛かる仕組みです。取り外す際に曲がったりした部分を修正しておきます。


ホースのカシメ金具

ウォッシャーポンプへの配線とホースを繋いだらウォッシャー液タンクを戻します。


元に戻したウォッシャー液タンク

シリコンリムーバーのタンクを取り付けます。ウォッシャー液タンク側の凹部分にシリコンリムーバータンクの凸が入る仕組みです。前方からスライドして入れ、凸凹部分を噛ませます。


ウォッシャー液タンクとシリコンリムーバータンク

ウォッシャー液タンクに「おんぶ」するような形で収まります。何だか抱き付いているようにも見えますね(笑)。


シリコンリムーバータンクの固定

シリコンリムーバーのポンプに配線とホースを繋ぎます。


シリコンリムーバーポンプへの接続

それでは動作テストをしてみましょう。取扱い説明書には「レバーをステアリングコラム方向へ押し込むと、シリコンリムーバーが噴射され、続いてウォッシャーも作動します。」とあります。予めシリコンリムーバータンクには水を入れてありますので「S」スイッチを押してみましょう!


取説の文面

車内からの撮影です。フロントガラスに向かってシリコンリムーバータンクに入れた水が1秒程度噴射されます。この時ワイパーは動きません。


シリコンリムーバー系統の作動

シリコンリムーバーが作動した後、今度はウォッシャー液が噴射され、同時にワイパーが5回動いて止まります。


ウォッシャー系統の作動

シリコンリムーバーも既に配線が来ていたので完全にボルトオンでした。装着も簡単なので興味のある方は是非お試し下さい。シリコンリムーバータンクには市販の油膜取りウォッシャー液を入れて使おうと思います。

最後に、部品をお譲り下さったRSGGさん、Mゴローさんにこの場をお借りしてお礼申し上げます。ありがとうございました。


オプションパーツがどんどん付いていってるともパパ号だが、次のオプションパーツはなんだろう?

末尾ではあるが、非常に詳しいレポートをいただいた ともパパさんに感謝する。



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