2012年10月19日(金)

キーレスの取り付け − medama1goさんより

今回はmedama1goさんより、キーレスエントリーシステムの取り付けのレポートをいただいたので紹介しよう。最近の車には必ずと言っていいほど付いている装備だが、初期のE34には付いていないものある。


E34な皆様、medama1goです。

2012年初頭に、家内の足車にとE36を購入しております。

このE36、318tiですが純正で赤外線キーレスがついています。確かに、ルームミラーに向けてやらないと反応しないとか、感度があまりよろしくないなど、微妙な所もあるにはあるのですが、ついていないE34 535からすればやはり便利。

さらにここの所日が暮れるのも早くなり、E34でちょっと出かけるのに車に乗ろうとするたびに鍵穴を探さなくてはならないのに辟易とするようになり、気が付いたらE34用にキーレスをポチっておりました(笑)。

購入したのはこちらのキーレス。
http://store.shopping.yahoo.co.jp/dko/23649.html

この値段でも安いとは思いますが、これをオークションでさらに安価にて入手。まぁ中華製ですし、この金額ならば壊れてもギャグで済むでしょうしね(笑)。

さて、E34の場合キーでのロック操作に3通りの動作があるのは、皆様ご承知の通り。

  1. ノーマルロック
  2. ダブルロック
  3. ウインドウクローズ

上記の動作がロック線、アンロック線への電圧の掛け方ですべて出来ることは過去のレポートを参照してもらえばわかります。普段から私はダブルロックしか掛けないので、ロック線、アンロック線共に12Vを常に印加する配線にしてやればよいのですが、このキーレスユニットでは+12Vの持続出力ができません。ということはウインドウクローズができないということ。

う〜ん、最初からできないのなら仕方がないですが、出来ることが出来ないのは歯がゆいところ。

そこでDD様に無理を承知で改造をお願いしました。もちろん、ハザードは...(爆)

で、こちらが無事に改造が終わってきたユニット。

隣のリモコンで操作します。メッキが高級感とかなんとか書いてましたが、中途半端なメッキはかえってチープに見える見本ですね(苦笑)。

ところどころ白く見えるのは、改造部の固定用に盛られたホットボンド。これを元通りにケースへ組み込み、車両へ取り付けます。

まずはリヤシート座面を外します。

リヤシート座面は、このように座面手前側を上に持ち上げるだけで外れます。ただ、しっかりと嵌っているので、一番最初は結構力...というか度胸がいるかもです。

お目当てはここ。

リヤシート左側の下にあります、モジュールユニット&フューズ群。この脇に見える膨大な量の配線の中からロック線、アンロック線を探し出すのですが、マチ針片手にそれらしき線を調べてみたところ、あたる線あたる線、すべて外れ。いい加減頭にきて、ついにGMの裏側へアクセスする方法へと踏み切りました。

ビスを抜いてユニットのカバーを外します。

黒い弁当箱のような物が2つ見えます。上側がRM(リレーモジュール)、下側がGM(ジェネラルモジュール)です。

で、このモジュールを二つとも引っこ抜くと、こうなります。

GMの付いていた所の一番右側に黄色いコネクターが見えます。こいつが今回のターゲット。ここにアクセスするには、この黒いボックスを外さなければなりません。まず、周囲についているリレーやらフューズやらのベースを外してみました。

このようにマイナスドライバーで爪を押してやれば簡単に外れます。が、この作業、全く不要でした(´Д⊂ヽ

ボックスを下の方で止めているビスを外したら、この爪2か所で止まっていますので、爪を外してやります。

爪を外してやれば、ボックスを外すことが出来ます。ひっくり返せばこの通り。

この矢印の所にある黄色いコネクターを攻めていきます。

ボックス内にある、この爪を内側へ押してやるとコネクターが裏側へ抜けてきます。

抜けただけでは何番ピンにどの線が行っているかわかりませんので、コネクターをばらします。

コネクターの根元を縛っているインシュロックを切ると、このようにコネクターの中身を横へスライドさせることが出来ます。これでようやく配線の判別が可能になります。

ピン番号はこのようにコネクター中身の黒い部分に刻印してあります。

この写真は14番ピンの所。同様に、裏表のそれぞれ角の所にナンバリングしてありますので、この刻印を元に7番(ロック線)、16番(アンロック線)を探します。

無事探してギボシ端子などで分岐したら、再びコネクターをインシュロックで元に戻しておきましょう。

分岐させた線の先端に端子をつけて、モジュールの付いていたボックスを元に戻します。

一度ここでロック、アンロックのテストをしておきましょう。

仮に配線してみたところ。

結果はOK! この時、ロックとアンロックが逆になるようなら、ロック線とアンロック線をつなぎかえてください。後はハザードへの接続です。

青に緑線のラインと、青に茶線のライン。それぞれにつなぐわけですが、奇跡的にもこれは配線の束の中からすぐに見つかりました。これもギボシで分岐します。

本体は純正っぽくこんな所へ納めてみました。

この時、あまり上の方に付けるとカバーがつかないので要注意。他のモジュール類と高さを揃えてください。この写真は失敗の状態です(笑)。

あら、こんなところのフューズが妙なことに...

フューズボックスがボヤを起こすこともあるそうなので、このフューズは取り替えておきましょう。

あとは、サイレンの配線だけ。

エンジンルームのフューズボックス脇から線を入れて

サイドのウインカーから一度線を出します。

これを再びウインカーの穴から... って、入れるところがない!?

なんと、ご丁寧にもフレーム側?モノコック側?の穴にはグロメットが装着されています。これでは線を通すことが出来ません。

悩む事2週間。作戦変更!

運転席、足元上部のパネルをばらします。

フットレストの上に、何やら配線の束が見えます。

この裏側はフューズボックスのような気が... ではフューズボックスへアタック。

ボンネットのステーを外し、トルクスねじを外します。

何とか頑張ってフューズボックスを持ち上げると...

すごい数の配線! なぜかところどころにガムテープが巻いてあります(笑)。この線をかき分けると、奥底の方にフットレストの所にあったのと同じような束が。

試しに針金を通してみると...

出てきました!(嬉)。

ただ、このままでは通りにくいので、針金の脇にドライバーを刺して空間を確保。

針金に配線をビニールテープで縛りつけ、通線します。

フューズボックス側から引っ張ると...

通りましたね。後は純正ハーネスと同じようにグロメットを通し、エンジンルームまで引き込んでやります。

エンジンルーム内は一応コルゲートチューブを通して、保護してやりましょう。

サイレンはこんなところに付けてみました。

車内側はフットレストの中を通し...

サイドシル内側を持っていきます。

パネルを戻せばこの通り。

綺麗に隠れました。

Bピラーの下側へ押し込んで後部席側へ持っていき、

この配線カバーのくぼみの所からシート下へ通してやります。

後はキーレス受信機に接続して、元通りに納めてやれば出来上がり。

動作の様子はこちらにあります。

 
(見えない方は、http://youtu.be/I3_7uzoE0qo を参照)

元々、このキットはトランクオープナーの機能もついているのですが、今回の改造でウインドウクローズにこのボタンが割り当てられているため、トランクオープンの機能はなくなりました。

とはいえ、トランクをリモコンであける機会というのもまずないでしょうから、オーナーさん大満足な結果となりました。

過去の先人たちのおかげで、キーレスの取り付けそのものはとてもスムーズに行きました。改めて感謝いたしますm(__)m。むしろ、サイレンの配線の方が大変だったような気がします。


かなり詳しいレポートで、初めてキーレスを取り付ける人や、特にエンジンルームと室内に配線を通したい人には有用なレポートだろう。

末尾ではあるが、いつもながら詳しく有用なレポートをいただいくmedama1goさんに感謝する。



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