2012年9月19日(水)
バッテリー復活装置 − 再び
以前、「バッテリー復活装置 − 製作編」や「バッテリー復活装置 − 取り付け編」として、鉛蓄電池の電極に蓄積されるサルフェーションを取り除く装置を製作して取り付けたことを報告した。その後、ある理由で装置を取り外してしまい、現在も取り付けていない。
この装置は単純な回路なので、自分で比較的簡単に製作できるのだが、コイルや大電流ダイオード等の部品を集めてくるのが面倒だ。そんなとき、ebayを見ていると「12 volts lead acid battery desulfator kit」として、部品とプリント基板がセットになったものが比較的安く出品されているのを見つけた。これは買ってみるしかあるまい!
というわけで、届いたものを写真1に示す。価格は約$23(1,862円、送料込)であった。発送元はバンコク(タイ)である。
写真1 届いた部品ビニール袋の中を開けてみると、写真2のような部品とプリント基板が入っている。ケースや配線はない。
写真2 部品とプリント基板ebayの出品者のサイトには、組み立て後のプリント基板の写真がダウンロードできるようになっているので、それを参考にして写真3のように組み立てる。ただし、LEDの極性は基板と回路を考えて適当に取り付けなければならない(上側に長いほうの足を取り付ける)。
写真3 組み立てたプリント基板ちなみに、ハンダ付けするときは背の低い部品から取り付けていくのがセオリーだ。また、FETは立てたまま取り付けると背が高くなるので、無理やり寝かせて取り付けた。
さて、完成したプリント基板がちゃんと動作しているかどうか確認しておこう。+12VのDC電源に2.2Ω(1W)の抵抗を直列に接続して、これを組み立てたバッテリー復活装置に接続する。そして、バッテリー復活装置の電源電圧をオシロスコープで測ってみる。すると、図1のように、1.19kHz周期でパルスが出力されているのがわかった。
図1 1.19kHz周期のパルス時間軸を拡大してこのパルスを観察してみると、図2のようなパルスであった。
図2 拡大したパルスプローブを「x10」にしているため、このパルスのピーク波高値は50V程度であることがわかる。また、パルスのリンギング周波数は2〜3MHz程度だ。問題なく動作しているように思う。
一方、これを動作させているときの電流を測ってみると、写真4のように約54mAであった。
写真4 動作電流の計測う〜ん、車のバッテリーに取り付けたままにしておくには、少し大きな電流だ。週に2〜3回運転する人には問題ないかもしれないが、DD号は2週間ぐらい運転しないときもあるので心配だ。
そこで、イグニッションがONの時だけ回路が働くように、イグニッションに連動して動作するリレーを使って写真5のような回路とした。パルスの周波数が高いので、パルス電圧を下げないように、なるべく太い配線を使った方がいい。
写真5 リレーを組み込んだ回路ちなみに、上記のケースはダイソーで買ってきた、写真6のものだ。
写真6 ケースさて、ここまでできれば、このバッテリー復活装置を車両に取り付けてみよう。DD号はリアシートの下にバッテリーがあるので、写真7のようにリアシートの座面を外す。
写真7 リアシートの座面を外したところバッテリーはリアシート右側の座面下にある。ここにバッテリー復活装置を取り付けるのだが、まずは、写真8のようにバッテリーのマイナス端子を外しておこう。
写真8 マイナス端子を外したバッテリーマイナス端子を外したら、再度取り付けたときに車両の時計を合わせなおさなければならないが、外さずに作業すると危険なのでマイナス端子を外して作業しよう。特に今回は、バッテリー付近の作業なので、必ずマイナス端子を取り外しておくこと。
この装置の取り付けは簡単で、基本的にバッテリーのプラス端子とマイナス端子に接続するだけである。今回はリレーを入れて、イグニッションがONの時だけ動作するようにしているので、イグニッションに連動する電源線にも接続した。写真9に配線を取り付けたところを示す。
写真9 配線を取り付けたところこれでしばらく様子を見てみよう。ちなみに、現在のバッテリー電圧はOBC測定で11.90Vである(エンジン停止時)。半年後ぐらいに比較してみようか・・・。
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