2012年5月24日(木)
E36 シート着座センサの不具合 − medama1goさんより
今回は、メンテ記事常連のmedama1goさんよりE36のシート着座センサ不具合の修理(回避?)レポートをいただいたので紹介しよう。
E34な皆様、毎度です。medama1goです。まず最初にお断りしておきますが、今回は私の車両ではありません。
先月の半ばごろだったでしょうか、家内の車(E36-318ti)に乗ったところ、インパネの右奥に、何やら警告灯が点きっぱなしなのに気がつきました。聞いてみると、しばらく前から点いているとのこと。
点灯状態の警告灯この鼻提灯みたいなランプはエアバッグの警告灯ですね。気持ちが悪いのでディーラーで見てもらうと、助手席の着座センサーの接触不良とのことらしいです。一旦はリセットしてもらい消えたのですが、やはり1週間ほどで再点灯しました。
調べてみると、修理には4諭吉ほどかかるらしく、DIYでやるにしてもシートの表皮をめくって、その下のセンサーを入れ替えるという、かなりメンドクサイ作業のようです。で、どっちもイヤだなぁって事から、ダミーで誤魔化してしまえってことになりました。
検索すると、やはり同じ症状は結構出ているようで、ダミーでという方も少なからずおられるようです。
ということで、作業に取り掛かることにします。
センサーは助手席にのみ付いているので、助手席を目いっぱい高いポジションに合わせます。
助手席を高くしたところメクラ蓋のところに何か垂れた跡がありますね(笑)。まぁそれは置いといて...。この下を覗いてみると
助手席下側黒いボックスから出ている青白の線がつながったカプラーが、ボックス横にくっついているのが見えます。このカプラーを左側へずらすと、ボックスから分離することができます。
ボックスから分離したところ私はこの構造を知らず、強引にこじったため固定部が割れてしまいました。この青白の線が着座を検知する回路の入ったボックスにつながり、そのボックスから着座検知の信号が出力される仕組みのようです。
カプラーの反対側は黒い保護チューブのかかった配線がシート座面の後部まで伸びています。ここでカプラーの爪をはずして分離します。
分離したカプラー分離したら、シート座面につながる方を適当な長さで切断します。これを加工してダミーセンサーにします。
切断されたセンサー側カプラー今回使うのはこの部品。
上から
車両から切ってきたカプラー
1A程度の整流用ダイオード
51kオームの抵抗いろいろとググってみたところ、どうやら抵抗値は50kオーム程度がよろしいということ、並列にダイオードをつけないとダメなことなどが判りました。抵抗のワット数ですが、とあるページには発熱するので大きめの抵抗を、という記述も見られました。
が、自動車の電源は高く見積もって13.5V程度、もしもそれが直接入力されたとして、消費電力は50kオームなら3.65mW、一番安い抵抗の1/4W型でも250mWまでOKですから、余裕を倍見てもまだまだ余裕なので、1/4W型の一番安い抵抗で大丈夫です。
車両から切ってきた配線をこのように加工します。
加工した配線基板で配線してボックスなどに入れて仕上げる場合は、青白を同じ長さでカットする方が仕上がりは奇麗だと思います。
加工した配線に、ダイオードと抵抗をはんだづけします。この時に、抵抗は極性は無いのでかまいませんが、ダイオードは極性表示の白帯が青線の方へ向くように配線してください。間違えると、多分ダメです(笑)。
部品を付けたところはんだが冷えたら、余分なところに触ってショートしないよう、熱収縮チューブなどで保護しておきましょう。
熱収縮チューブで保護したところできたものを車体のカプラーへつなぎます。
車体のカプラーに接続したところこのままでは見た目も悪く、何かの拍子にひっかけたるするかもしれませんので、カプラーはボックスへ再度固定し、配線部というかダミーセンサー部は適当なところへタイラップなどで固定する方がよいでしょう。
で、後はキーをひねると、この通り。
点灯したままの警告灯あ、ディーラーで解除してもらわないとダメなんだっけ!? ってことで、またそのうちディーラーで解除してもらおうと思います。
着座センサの不具合によってエアバッグ警告灯が点灯する話はよく聞く。数万円も払って修理するのなら、ダミーの抵抗を取り付けた方がいいだろう。
末尾ではあるが、いつも有用なレポートをいただくmedama1goさんに感謝する。
ご質問はddkunnejp【@】gmail.comまで。