2012年1月28日(土)
メディアプレイヤーの取り付け − その3
先日報告したように、DD号の1DIN CDプレイヤーを取り外し、トランクにメディアプレイヤーPAV-MP1LPを取り付けた。しかし、これを操作するためには写真1のような赤外線リモコンを使わなければならず、さすがに運転中にリモコンで操作するのは危険である。
写真1 メディアプレイヤーのリモコンこのメディアプレーヤーを取り付ける前にはソニーのCDプレイヤーを使用していたのだが、その主な理由は写真2に示すロータリーコマンダーが使えるからだ。
写真2 ロータリーコマンダーDDはこのロータリーコマンダーを使い慣れているので、運転中でも簡単に操作できる。そういえば、以前「Bluetoothステレオ − ロータリーコマンダーを使う」で報告したように、ロータリーコマンダーのインタフェースを制作して無理やり使ったことがあったなぁ・・・(笑)。
今回はメディアプレイヤーの赤外線リモコンの代わりにロータリーコマンダーを使いたいだけなので、ロータリーコマンダー用のALCON等の学習型のものを購入すれば簡単にロータリーコマンダーが使えるようになる。でも、これを購入してきて取り付けただけでは面白くないし、メディアプレーヤーのリモコン信号にも興味がある。
というわけで、とりあえずメディアプレーヤーの赤外線リモコン信号を解析してみたので、備忘録としてここに掲載しておく。
リモコン信号の解析結果
メディアプレーヤーの赤外線リモコンは、波長が940nmぐらいの赤外線を使っており、その赤外線は38kHzの搬送波で変調されている。リモコンのボタンを押したときに出力される信号は、おおむね図1のようになっているようだ。
図1 メディアプレイヤーの赤外線リモコン信号ボタンを押すと、はじめに38kHzで変調された赤外線が16unit(1unit≒557μs)出力される。その後、8unitのブランクがある。これがリーダー部だ。その後、どのボタンを押しても共通部の信号が出力される。
共通部は0100000010111111と表すことができ、この"0"と"1"はそれぞれ図1の下のようになっている。すなわち、"0"は1unitの赤外線出力後1unitのブランクがあり、"1"は1unitの赤外線出力後3unitのブランクがある。
16ビットの共通部の後は16ビットのコマンド部である。これは押したボタンにより出力される信号が異なり、表1のようになっている。表1からもわかるように、この信号は前半8ビットと後半8ビットが1の補数の関係になっている。
表1 コマンドと出力信号の関係
コマンド
前半8bit
後半8bit
HOME
8C
73
POWER
B8
47
AUDIO
AC
53
BACK
B0
4F
FAST BACKWARD
E8
17
DOWN
80
7F
ENTER
D0
2F
FAST FORWARD
28
D7
GUIDE
4C
B3
INFOMATION
98
67
LEFT
50
AF
MUTE
40
BF
OPTION
CC
33
PLAY
F0
0F
REPEAT
68
97
RESOLUTION
58
A7
RIGHT
10
EF
SEARCH
2C
D3
SKIP BACKWARD
C8
37
SKIP FORWARD
08
F7
STOP
30
CF
SUBTITLE
6C
93
UP
90
6F
VOLUME DOWN
C0
3F
VOLUME UP
00
FF
ZOOM IN
18
E7
ZOOM OUT
D8
27
そして、最後にストップビットとして1unitぶんの赤外線が出力される。
すなわち、上記のような赤外線出力パターンを作り出してやれば、メディアプレーヤーにコマンドを送って操作することができることになる。
そのうち、この解析結果をもとに、ロータリーコマンダーを使ってメディアプレイヤーを操作できるようなインタフェースを製作してみよう。
ご質問はddkunnejp【@】gmail.comまで。