2010年10月10日(日)
アイドラーアームの交換 − ハンドルの微振動対策
先日、take-Mさんにてエンジンオイルを交換した際に、「100(+α)km/hぐらいで少しハンドルが振動するんですけど・・・?」と相談してみると、アイドラーアームのブッシュのガタを指摘された。確かに、センタータイロッドを手で動かすと、少しガタガタと動く。
アイドラーアームは一昨年の年末に交換したばかりなのに。$18.70の安物のアイドラーアーム(ブッシュ付き)はダメだなぁ・・・。やはり、ハンドルの微振動は気になるので、アイドラーアーム(ブッシュ付き)を交換してみることにした。アイドラーアームは、図1の赤色の部分である。
図1 アイドラーアーム交換にあたっては、図1の[8]のセルフロックナットも新品にしておこう。
さて、交換作業だが、まずは写真1のように、車のフロント側をジャッキアップしてウマをかける。しつこいようだが、車の下に潜る作業をするときは、水平な固い地面の上で、ウマをかけて作業しよう。輪留めも忘れずに!
写真1 車にウマをかけたところ車の下(左側)を見ると、写真2のように、センタータイロッドに付いているアイドラーアーム(赤矢印)が見える。
写真2 アイドラーアーム最初に、このアイドラーアームのセンタータイロッド側(図1の[8])のセルフロックナットを緩める。写真3のようにメガネレンチ(17mm)で回せばナットが緩むはずだ。このロックナットは、外す直前まで緩めておく(外さない)。
写真3 ロックナットを緩めているところそして、写真4のようなプーラーを使ってアイドラーアームをセンタータイロッドから分離する。
写真4 プーラーこのプーラーは鍛造製の丈夫なものなので、安心して使える。
このプーラーを写真5、6のようにセンタータイロッドのボールジョイントとアイドラーアームの間に取り付ける。
写真5 プーラーを取り付けたところ(1)
写真6 プーラーを取り付けたところ(1)そして、プーラーのボルトを締め込んでいくと、比較的簡単にアイドラーアームが外れるはずだ。アイドラーアームがボールジョイントから外れたら、セルフロックナットを外しておこう。
次に、アイドラーアームのブッシュが付いている方(メンバー側)のナットを外す。上のボルト(17mm)を供回りしないようにメガネレンチで押さえて、写真7のように下側からナット(19mm)を緩める。
写真7 ナットを緩めているところナットを外して、ボルトを上に引き抜けば、アイドラーアームが外れる。
さて、今回用意したアイドラーアーム(ブッシュ付き)は、写真8、9のようなLEMFÖRDER製のものである。これは、OEMなので、BMW純正のものと同じ品質だ。ちなみに、前回のものはMTC製だ。
写真8 アイドラーアーム(ブッシュ付き)とセルフロックナット(1)
写真9 アイドラーアーム(ブッシュ付き)とセルフロックナット(2)アイドラーアーム 32-21-1-136-450 $41.25
セルフロックナット 07-12-9-922-436 $1.00アイドラーアームは、他の部品とともにアメリカのペリカンパーツから購入した。
写真10は、恒例の新旧部品比較だ。
写真10 新旧のアイドラーアーム(上:交換前、下:新品)なんか、新品のアイドラーアームは少し塗装が剥げていたりして、どっちが新しいのかよくわからない・・・?
さて、今度は、新品のアイドラーアームを車体に取り付ければよい。取り付け方は、写真11のようにブッシュの付いている方をメンバー側にボルトで固定し、次に、センタータイロッド側を新しいセルフロックナットで取り付ける。
写真11 アイドラーアームの取り付け方なお、締め付けトルクは、以下の通りである。ただし、センタータイロッド側はトルクレンチが入らないので、「手ルクレンチ」だ(笑)。
センタータイロッド側: 37 N・m
メンバー側: 42 N・m最後に、新しいアイドラーアームを取り付けたところを写真12に示す。
写真12 新しいアイドラーアームを取り付けたところまだ走行テストをしていないのでわからないのだが、これで、ハンドルの微振動が消えてくれればいいが・・・。現在の走行距離は、148,150km。
アイドラーアームの交換後、少しテスト走行してみた。100(+α)km/h走行時にでるハンドルの微振動は、完全には消えていないものの、かなり小さくなった。
それよりも、アイドリングアーム交換前には、カーブや交差点を曲がった後に、少しハンドルを修正する必要があったのだが、交換後は、修正しなくてもピタッとラインが決まるようになった。これは、テスト走行で最初の交差点を曲がったときに気づいた。
この不安定性については、「天井の内張り交換 − R100RSさんのご厚意により」で報告したように、富山まで行った帰りに といさんがDD号を運転したのだが、その時に といさんに指摘されていたものだ。DDはいつもDD号を運転しているので、ハンドリングの不安定性には気づかなかったのだが、今回アイドリングアームを交換して、やっと気づいた(苦笑)。一発で見抜くとは、といさん、恐るべし・・・。伊達に数百台も試乗してないなぁ。
ご質問はddkunnejp【@】gmail.comまで。