2009年6月25日(木)
E32 スロットルポジションセンサの交換 − あるぴな小僧さんより
あるぴな小僧さんより、アイドリング不調対策としてスロットルポジションセンサ交換のレポートが送られてきたので紹介しよう。これでアイドリング不調は解決か!?
【はじめに】
今まで散々アイドリングの不調について対策を行ってきた。しかし今一歩確信に近づくことが出来なかった。アイドルバルブの交換に始まって、エアフロとダストカバーの交換、アイドルバルブホースの交換でインテーク関係がほとんど新品になったがいまだに原因は把握できないでいた。(_ _;)/~~白旗〜
ちょっと前にmedama1goさんから「おいもさんのサイトに同じ症状の記載があるよ」とアドバイスを頂いてた。
早速、拝見に逝くと、
走行停止でアイドリングが1,500〜2,000rpmにアップ ←おっ、これこれ。
対処法を見ると、アイドルバルブの掃除か交換 ←すでに確認し交換済み。
下にスクロールすると、スロットルボジションセンサの項目があり、対処法を見ると「ずばり! 交換してください。 終わり(爆)」 ←えっ、それだけ?ヾ( ̄_ ̄*) おいおい
スロットルポジションセンサは、以前に怪しいとにらんで導通や抵抗値を計測したが特に異常は見られなかった。
先日、次のメンテのために部品を例によってペリカンから購入したのだが、念のためスロットルボジションセンサもオーダーしておいた。
で、説明が長くなったが、部品が到着し交換と調査をしたのでレポートしよう。
【購入したもの】
スロットルボジションセンサ(以下センサと表記)
【センサの交換】
とは言っても至って簡単である。
まず、配線コネクターを外す。
針金式のロックで止まっている。2箇所の取り付けネジを外す。
スロットルの軸に刺してあるだけ。ただしはまる位置があるので注意。
ここでお約束の新旧比較をしておこう。(ヘ。ヘ)
概観上は汚れと錆くらいで特に異常は無い。新品の取り付けだが、一つ注意がある。
ネジの固定の際、スロットルが閉の状態でスイッチがONするように、センサを左回りにいっぱい回すと「カチッ」という音がするのでその状態で固定する。
【センサの調査】
外したセンサを調べてみた。端子番号4と6はスイッチなので導通がないと駄目なのだが13MΩの抵抗値を示した。そこで、詳しく調べるべくセンサを分解してみた。
センサの内部。各端子の配置は次の画像のようになっている。
スロットル全閉状態。各端子間測定結果
端子@−A間:固定の抵抗値。
旧品は3.69kΩ、新品は3.96kΩ端子A−B間:可変の抵抗値。(開度が増えると抵抗値が増)
旧品は0.5kΩ〜3.62kΩ、新品は0.53kΩ〜3.83kΩ端子@−B間:可変の抵抗値。(開度が増えると抵抗値が減)
旧品は3.32kΩ〜0.19kΩ、新品は3.50kΩ〜0.165kΩ端子C−D間:ON−OFFのスイッチ(1)。
スロットル開45度以上でON端子C−E間:ON−OFFのスイッチ(2)。
スロットル全閉でON各抵抗値については、新品と大差ない数値を示した。端子C−Dのスイッチはむき出しなので修正可能。端子C−Eのスイッチは封入タイプなので修正不可である。
分解後の測定では、スイッチは正常に戻っていた。分解時のショックで接点の不良が解消されたためと推測される。センサを叩いて一時的に回復するのはこのためである。
なんにしてもこのスイッチは信号で止まるたびオンオフを繰り返すわけで1年で何回オンオフしているのだろうか。く( ´ ⌒ `)ゞうーん
【今回交換した部品】
13-63-1-708-605-M14 $168.50 Throttle Position Switch Brand: Bosch
結構お高いのである。(*´o`)=зハァ-
新品に取り替えた後で、同じ症状が出るか固定ネジを緩めてスイッチを強制的にOFFにしてみた。案の定、前と同じ約1200回転まで上昇した。スイッチをONにすると通常の回転数に下がった。
やはりセンサ内のスイッチが原因だったようである。スイッチの接点に酸化皮膜等の生成物が付着し、それが接触不良の原因となるのは広く知られている事実である。叩いて一時的に直っても再発する可能性が高いので交換するのが得策だ。
ま〜、なんにせよ解決してよかった。これで1年越しの問題に終止符がうてた。 ヽ(‘ ∇‘ )ノ バンザーイ!
結局、スロットルポジションセンサがアイドリング不調の原因だったようだ。接触不良は、その接触の状態により症状が出たり出なかったりするのでトラブルシューティングがやっかいだ。でも、ここまでやるとは、根性というか、執念というか・・・。
末尾ではあるが、執念のレポートをいただいた あるぴな小僧さんに感謝する。
ご質問はddkunnejp【@】gmail.comまで。