2009年4月16日(木)
エアコンヒーターコア周辺からの水漏れ修理 その2 − medama1goさんより
冷却水大量吐血となったmedama1go号の「エアコンヒーターコア周辺からの水漏れ修理 その 1 − medama1goさんより」のレポートの続編だ。
さて、部品の補修と新品部品が揃った所で組み付けですが、組みつけの前にせっかくですから掃除をしておきます。
こちらはヒーターコアのあった場所。
クーラントの乾いた跡がありますね。ということはどういう形であれ、車内側でも漏れていたということになります。なるほど、ヒーターをつける度にクーラント臭かった訳です。
これをお湯を流して雑巾で綺麗にふき取ります。
これで不快な臭いともオサラバです(笑)。
これはバルクヘッドから来ているヒーターライン。接続部に若干腐食しような跡がありますので、ワイヤーブラシで掃除します。
掃除が済んだらOリングを取り付け。むこう向きの1本にはまだつけません。
こちらの接続パイプにもOリングをつけておきます。
これらのOリングには油性のグリスは厳禁です。滑りが悪く入りづらいと感じるならば、薄めた中性洗剤をつけましょう。油がつくと、膨潤して使い物にならなくなります。ゴムを侵さないシリコン系なら大丈夫かもしれません。
ヒーターコアのパイプ取り付け部の裏側に、忘れずに角ナットを入れておきます。
いよいよ車体へ据付です。
一番左上のパイプ接続部にOリングをつけて、無理をしないよう慎重に押し込んでいきます。
このOリングだけは、このようにしないとパイプがとまりません。ここのパイプの留め金は、左上がボルトを締める代わりに引っ掛けになっており、固定部分下側から挿入して、右へ回して引っ掛けるようになっているのですが、パイプの入り方が不完全だと、絶対に回りません(経験者談)。これのおかげで30分は無駄にしました。
左上の1箇所が止まったら、あとは接続パイプを取り付けます。
下側のパイプ中ほどに隙間テープが巻いてありますが、これはヒーターコアに差し込んであるセパレーターとの隙間を埋めて、助手席と運転席の温度がきっちりと分かれるようにするもので、最初から巻いてあるものです。巻きなおす場合は、きちんとセパレーターに当たる様に、位置を確認して巻いてください。
ここまで組んだら、一度漏れがないかテストします。エンジンルームを触っていなければそのままで良いのですが、私はバイパス処理をしてあるので、これを復旧しなければなりません。
これがバイパス処理してある状態。
ちょうど中ほどに、奇妙なネジが見えますね。このネジのついたパイプでバイパスしてあります。
どうバイパスしてあるか見てみますと、
Aと書いてあるホースはaと書いてあるパイプにつながり、ヒーターからのクーラントの戻りを受けるホースになります。Bと書いてあるホースは、ヒーターポンプへ繋がり、ヒーターへのクーラントの供給ホースとなっています。ですから、この間でバイパスしているため、ヒーター周りには一切クーラントが流れないようになっているのです。
このバイパスに使用したパイプですが、このような部品です。
ゴムホースの途中に金属のパイプが挿入してあります。しかも、このパイプの固定に使っているホースバンドはなぜかBMW純正。
これは以前ヘッドガスケットを交換した時に、ペリカンパーツから購入した部品で、ペリカン品番で64-21-1-391-766-M66になるものです。
当時はまだETKももっていなかった為、ペリカンパーツのWebカタログ上から注文していました。最初は間違えて注文したと思ったのですが、注文しなおしても同じ部品が来たので、これを使っています。今も同じ部品が来るかどうかはわかりません。
でもこれ、品番で検索すると、前期M5用のパーツなんですね。前期M5はこんなパイプがついているんでしょうか?
パイプだけ拡大するとこんな様子です。
裏返してみると、穴が開いています。
この穴はネジで塞がれています。
で、ネジを緩めると穴が開くようになっています。
意外な部品が意外なところで役に立ちました。
さて、次回はヒーター復旧です。「エアコンヒーターコア周辺からの水漏れ修理 その3」へ続く。
さて、次回はいよいよ完結編だ。
末尾ではあるが、いつも詳しくて有用なレポートをいただいくmedama1goさんに感謝する。
ご質問はddkunnejp【@】gmail.comまで。