2009年4月13日(月)

ファンベルトとテンショナーの交換 − ともパパさんより

今回はともパパさんより、ファンベルトとテンショナー交換のレポートをいただいたので紹介しよう。テンショナーはDDも2回ほど交換したことがあるなぁ・・・。


ともパパです。今年に入ってから、エンジンルームからキュルキュル音が鳴り始めました。朝一番でエンジンを掛けた時のみ鳴り、3秒程で鳴り止みます。

以前にテンションプーリーを3つ注文して交換しようとしましたが、そのうちのオルタネーター側の1つの形が違い、交換できませんでした。調べたところ、機械式のテンショナーが付いておりプーリーも別物でした。これが冷間時に鳴くという話を聞きましたので、今回ファンベルトと同時に交換してみることにしました。

ディーラーに発注し、2日後に部品が届きました。今回はテンショナーを丸ごと交換するので、部品点数が多く複雑です。いつもお世話になっている部品担当の方が、構成図を用意して下さいました。

届いた部品です。ごちゃごちゃしていて、構成図が無ければ組み付けを間違えそうです。

何とか形になりました。

さて、分解開始です。シュラウド、冷却ファンの分解は既に紹介されておりますので、割愛させて頂きます。

いよいよ機械式テンショナーとご対面です。ラジエターとの隙間にカメラを入れて撮影しています。

プーリー中央のトルクスを締める方向に回すとテンショナー全体が動き、テンションを緩める事ができます。機械式の場合、上部の六角(16mm!)を使って緩める事もできます。

以前、フロントのスタビリンクを交換する際にも16mmで泣きました。その時、5/8のプラグレンチがちょうど16mmなのを発見し、以来は中のマグネットを取り外して16mmとして使用しています。

テンションを緩め、ベルトを外します。次に、エアコンコンプレッサー側のテンショナーを緩めます。これはエンジン下側からの画像ですが、ダンパーを固定しているボルト(13mm)を締める方向に回すとダンパーが縮んでテンションが緩みます。

筒の部分に付いているはずのキャップがありませんね。

これで2本のファンベルトが外れます。オルタネーター側のベルトは掛かり方が複雑なので、画像に残しておいた方が良さそうです。2本とも交換時期ですね。

オルタネーター側のテンションプーリーの上にある、固定式プーリーです。今回のセットにはこのプーリーを固定している長いボルトも入っていました。初めは不要だと思ったのですが、このプーリーを外さないと機械式テンショナーの固定ボルトにアクセスできません。「どうせ外すんなら、このボルトも新品にしろ」とBMWに言われたような気がしました。

固定式プーリーを外すと、機械式テンショナーの固定ボルトを緩める事ができます。上下2本で固定されており、上側は目視できますが、下側は手探りです。これもまた13mmです。このボルトサイズには何か意味があるのでしょうか?

機械式テンショナーが摘出できました。色も綺麗で交換されたばかりのようでした。

M50エンジンでは当初は油圧ダンパー式のテンショナーが付いており、途中の改良でこの機械式になり、その後また油圧ダンパー式に戻っています。何で音が出るのかが分かりませんが、機械式は鳴きが弱点だったようです。

中には太いコイルスプリングが入っており、その捻れの反発力でテンションを発生している極シンプルな作りです。個人的には半永久的な簡単な構造で好感が持てますが、あの音が出てしまうのでは仕方ありません。このプーリーが以前に交換できなかったものですが、ベアリングにガタが出ていました。

新しい油圧ダンパー式のテンショナーを背面から見ています。

今度は固定ボルトが3本です。

以前はこのテンショナーが付いていたのでしょうから、エンジン側にも穴が3つあつはずです。暗くてよく分かりませんが、画像右下にもちゃんと穴がありました。

下側2本は手探りで固定、上の1本は筒の中に入っているボルトです。ここにはプラスチックのキャップがはまります。この筒の部分が回転軸となり、右下の穴に固定されるプーリーは常に右側に行こうとテンションが掛かります。

その上の固定式プーリーも固定します。プーリーの台座に凸、エンジン側に凹があるので、噛み合うように固定します。

これで全てのプーリーが固定できました。

あとはベルトの走行を間違えないようにして元に戻せば完成です。

各部の点検をしてエンジンを掛け、異音等が無いことを確認します。最初はあんなに手こずっていた冷却ファンの脱着も、最近は慣れたもんです。

その後は冷間時のキュルキュル音も無くなりました。またポンコツ扱いされずに済みます。

これからはハイブリッドカーが主流なるのでしょうか? リッター10Km行った!とか言ってると笑われそうですが、品のあるスタイルと独特の排気音を奏でるE34が大好きです。これからも大切に乗っていこうと思います。


慣れてしまえば、意外と簡単に作業できる。DDはスロープで前輪を上げて、下に潜り込んで作業している。皆さんの車のテンショナーは大丈夫だろうか?

末尾ではあるが、いつも有用なレポートをいただいく ともパパさんに感謝する。



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