2009年2月21日(土)
エンジン制御用水温センサーの交換 − ともパパさんより
今回は、ともパパさんより、エンジン制御用水温センサーの交換のレポートをいただいたので紹介しよう。
ともパパです。先日の「ディーラーでのコンピュータ診断」に引き続き、エンジン不調もようやく最終回を迎える事ができました。今回の不調の黒幕であったであろうと思われる水温センサーを交換致しましたのでレポートします。
問題の水温センサーですが、コンピュータ診断では異常なさそうに水温を出力していました。
ですが、水温センサーの壊れ方をいろいろ調べていると、「特性ズレ」なるものがあるようで…。
ベントレーのマニュアルには、
- (-10±1℃)の時は(7〜11.6kΩ)
- (20±1℃)の時は(2.1〜2.9kΩ)
- (80±1℃)の時は(0.27〜0.40kΩ)
と書かれています。
特性ズレがあっても、間違った値ですが水温は出力されてしまいます。センサーが嘘の水温を出し続けたり、または急に値が変化するなどして、DMEを混乱させた場合にはおかしな燃調になってしまいます。
という訳で交換作業に入ります。
目指す水温センサーはインテークマニホールドの下にあります。M50エンジンはインテーク下にたくさんの機器が配置されているため、整備性が悪いのが玉に瑕です。
うまく写真が撮れませんが、エンジンヘッドに水温計のセンサーと二つ並んで配置されています。コネクターが黒いのが水温計用、青いのがエンジン制御用です。色が違うだけかと思いましたが、品番も違うので全くの別物なんでしょう。
アイドルバルブを清掃したときにインテーク側を全部バラしましたが、大変なので手持ちの工具でのアクセス法を考えます。いろいろ組み合わせた結果、こうなりました。(プラグレンチ×2、ユニバーサルジョイント、エクステロッド、ラチェット)プラグレンチでは大きさがピッタリ合いませんが、何とか回せそうです。
センサーへのコネクターを指先だけの感覚で外し、僅かな隙間を狙って工具を掛けます。
クーラントが穴から若干漏れますが、心配していた固着も無く、すんなりと外れました。新品との比較です。
特に酷い汚れはありませんでしたが、センサーの感温部に水垢がついていました。クーラントが流れて来る方に汚れが集中しています。隣の水温計用のセンサーも外してみましたが、エンジン制御用よりは綺麗でした。
熱湯に新旧センサーを入れて、抵抗値を測定してみました。新品はマニュアルに書かれているように、温度が上がるにつれて抵抗値が低くなっていきます。取り外した方は抵抗値の下がり方が鈍く、80℃近辺でも3.5kΩなんて値が出たりしました。さらに安定もしていません。エンジンが暖まっても、冷えているという嘘の信号を出していたのです。やっぱりコイツが悪さをして燃調を狂わせていたようです。
新品を取り付け、早速試乗してみます。
まず第一印象が、排気ガスが臭くない! ビックリするほど違いました。あの青白い排気ガスともお別れです。ポンコツ扱いされずに済みます。また、発進時のもたつきが完全に無くなり、アクセルに敏感です。それから、これが原因なのか分かりませんが、ATの1〜2速への変速ショックが減りました。交換は大成功です。
エンジン不調が無くなって感無量です。燃調が正規に戻った事で燃費改善も期待できます♪
水温センサーは盲点だったが、うまくエンジン不調が直って良かった。
末尾ではあるが、いつも有用なレポートをいただく ともパパさんに感謝する。
ご質問はddkunnejp【@】gmail.comまで。