2008年9月22日(月)
E38 座面シートパッドの交換 − コウヒロさんより
今回はE38(7シリーズ)にお乗りのコウヒロさんより、E38初(かな?)のレポートをいただいたので紹介しよう。
皆様はじめまして、山形県真ん中あたり在住のE38 740i乗りの コウヒロと申します。DD様ならびに、他の皆様のメンテナンスレポートを毎回楽しみに拝見させていただいてます。
そんなある日、ふと、いつも見ているばかりではダメだと急に思い立ち(笑)、10万Kmを超え、最近へたりつつある運転席側の座面シートパッドを交換しようと思いました(前から計画はあったのですが、面倒くさそうなので・・・(笑))。
まずは、横のカバーを外します。後からでもいいのですが、なんとなく作業性が上がるような気がしたため外します。 いきなり外れている写真ですが・・・(笑)。
2箇所にトルクスネジが使用されていますので、T-30のトルクスレンチで外します。下側にプラのツメが3箇所ありますので、マイナスドライバーで折らないように気をつけて外します。その後、カバーからパワーシートスイッチを外します。
ちょっと写真が前後しますが、矢印の方向にコネクターを引くと、パワーシートスイッチの操作部分が外れます(BMWお得意のスライドコネクタですね。)。
これが結構重要で、操作部の破損を防ぐ予防作業になります。
次に、リヤ側のレールのカバーを外します。
左右のロックをマイナスドライバーで外して、スライドさせます。
トルクスネジを外します。T-50のトルクスレンチを使います。かなり硬いです。ねじ山をなめないように気をつけます。
シートベルトアンカーボルトを外します。(写真は外した状態)こちらもT-50です。
シートベルト高さ調整用ボーデンケーブルを外します。ラジオペンチで外せます。
ちなみに、このケーブルを引っ張ると、シートベルトが上下に動きます。なんか面白いです(爆)。
フロント側です。こちらのカバーは、T-30のレンチが必要です。その後、T-50のレンチでボルトを外します。
下側のパワーシートケーブルを外します。矢印の方向に引くとコネクタが外れます。余談ですが、外し方がわからなくて10分くらい考えてました・・・(涙)。(先ほどのシートスイッチはこの後の作業です・・・)
これで、シートが外れるわけですが、内装やリヤシートに傷がつかないように、ダンボール(笑)や座布団、プチプチなどで養生しておきます。
私は、後席からシートを抜きました。かなり重いです。腰痛持ちの方は助手の人を用意しましょう。
いきなり外れてます(笑)。
掃除機できれいに掃除します。余裕のある方は、クイックブライト等で掃除されても良いでしょう(余裕なし)。
シートもあまりの暑さに横になっています(爆)。 シートは汗をかきませんが、私は汗だらけです。
センター側のサイドカバーを外します。T-30のレンチで2箇所とプラのツメ2箇所です。
シートの裏側です。とにかく、皮を押さえるツメがたくさんあります。ラジオペンチやマイナスドライバーでツメを起こして、座面部分を外します。
前に引っ張るとパッドごと取れます。シートヒーター付は、コネクタを事前に抜きます。
シートパッドの中に針金が通してあり、皮の部分とCリングのような金具で密着するように取り付けられています。
このCリング、新しいパッドにどうしても全部取り付けられず、四隅と真ん中1つでとめました。シート表皮を浮かないようにするためのものなので、太目の糸で縛ってもいいかもしれません。
上の写真が新品のシートパッド。下が外したシートパッドです。
こちらも左が新品。右が外したものです。写真の真ん中側が、お尻の部分です。
実際に押してみると全然違います。新しいほうは密度がある硬さ、古いほうは弾力はあるのですが、スカスカ感があります。
シートフレームはひなたぼっこ中です・・・。 私は汗だらけです(笑)。 水分補給も忘れずに。
シートフレームに取り付けます。弾力があるので、グイグイ押しながらツメに引っ掛けます。
車体にシートを取り付けます。フロント側のレールのボルトを仮締めします。
パワーシートのコネクタを接続し、シート全体を前に動かして、リヤ側のボルトを本締めします。シートベルトアンカーと、ボーデンケーブルも忘れずに取り付けます。
シートレールの締め付けトルクは、42N・m。シートベルトアンカーの締め付けトルクは48N・mです(・・・多分)。安全に関係するので気をつけてください。
しつこいようですが、このケーブルを引くとシートベルトが上下します。かなり楽しいです(笑)。 引っ張りすぎて壊さないように注意。
次に、シート全体を後ろに動かして、フロント側を本締めします。注意点ですが、レールカバーはしっかり取り付けないと、シートを動かしたときに割れてしまいます。
ひとつ割っちゃいました(涙)。
リヤの部品(物入れ?)を取り付けて完成です。
なんということでしょう。まるで新車のようです(笑)。 ビ○ォーア○ター風で。(座り心地だけ・・・)。 (新車乗ったことないですが・・・(笑))
私も腰痛持ちなのですが、明らかに楽になりました(嬉)。
ちなみにシートに貼ってある白いテープは、元の位置に戻すための目印です。メモリー付車ではないですので・・・(涙)。
シートベルトテンショナーからのエアバッグ配線(パワーシートコネクタ内に収納)を抜くと、エアバッグ警告灯が点灯するとの情報もありましたが、全然大丈夫でした(写真はイグニッション1のチェック時に急いで撮ったものです)。
もし点灯してしまった時はこのリセットツールでリセットできます(故障や断線の場合はダメです)。これはE38やE39乗りの方なら持っていても損はないアイテムです。
少しだけ愛車です。
感想ですが、作業するだけならともかく、ポイントで写真を撮るということが、すごくつらいです(今回は携帯電話で撮影)。しかも、操作ミスで写真が少し足りません(爆)。
あらためて、DD様と皆様の、情熱と素晴らしさを身をもって体験した1日となりました。
ちなみに、シートパッドの値段は\14,000 作業時間は3時間でした。E39の方もほぼ同じだと思います。
最後になりますが、初めてのメンテレポですので、至らない部分が(かなり)あると思いますが、作業の参考ならびに趣味の時間として楽しんでいただければ幸いです。
シートパッドの交換は非常に魅力的なメンテだ。なんといっても「座り心地が新車!」はいい! DD号は運転席の座面シートヒータが動作しないので、その修理と併せてやってみたいなぁ・・・。
レポートの最後にもあるが、写真を撮りながらの作業は非常に面倒だ。作業に熱中して写真を撮り忘れたりすると、もう一度部品を元に戻して撮り直すこともある(笑)。また、レポート作成も結構時間がかかるのだ。
末尾ではあるが、非常に有用なレポートをいただいたコウヒロさんに感謝する。
ご質問はddkunnejp【@】gmail.comまで。