2005年6月25日(土)
エアコンの修理とレトロフィット(前編) − medama1goさんより
いつもメンテレポートを投稿いただいているmedama1goさんより、エアコン修理とレトロフィットのレポートをいただいたので紹介しよう。かなり大作なので、今回は前編だけ・・・。
「まぁみなさん聞いて下さい!」(故、人生幸郎師匠風に...って古ッ)
あれは昨年(2004年)の4月の末でした。突然のラジエーターホース破裂に遭い、仮処置をするも役に立たず、購入した車屋へ入庫。
当時既にエアコンも効かなかったので、「エアコン”見ておいて”」と頼んだにも関わらず、勝手にガスチャージ。
「リークテスターで見たけど、漏れてないからガス入れといたよ」って・・・。誰がガスチャージまでせぇ言うたんじゃ!ボケが!! と、まぁ恨みつらみは置いといて、それから数ヶ月、何度ものオーバーヒートの末、行き着いた先が、以前に紹介しましたヘッドガスケット交換でした。
その後、今年の3月頃、あまりにヒーターが効かないので、ふと思い立ち、マイクロフィルターを見ると、案の定真っ黒。それどころか、マイクロフィルターの前にあるエバポレータのカバーの下が妙に湿っぽい。触ってみるとオイル。
「エアコンガス、漏れとるやんけ!!」
と、あまりの怒りのあまり、遂にDIYにてエアコンを修理する事にしました。早速。マニュアルを見てみると...
「なになに...ガスの充填量、R12は...」 え゛っ! 1925g!?
早速、電装屋でガスの値段を聞くと、
「う〜ん、R-12だと1本200gのサービス缶で5000円位かなぁ。でも、漏れてるエアコンには入れないよ。もったいないから」と、衝撃的な回答が。
ちなみに、昨年車屋がガスチャージした時の値段を言うと、「それはマズイね、そんな値段でR-12は無いよ。何使ってるか判らないねぇ」との返事。
R-12モドキは良くないらしい...脱線しました。もとい! もしも正常であって、ガスチャージのみで5万円、ウチの場合確実に漏れているから漏れの修理でざっと10万として、さらに真空引きする工賃を含めたら...
参考にとR-134aの値段を聞くと、旧ガス使用のエアコンなのに何言ってるんだろという表情をしながらも、「200gで1000円」と言う事。
R-134aの場合、ガス量は1,550gと少ないので、本数にして7本強。8本としても8,000円。ガス代のみで、4万円もの差額がある以上、新ガスにしない訳にはいきません。
ダメモトで、DIYで作業した車両でも真空引き、ガスチャージしてもらえるか聞いてみると、意外な事にあっさりOK。これで、踏ん切りがつきました。
ここからは作業です。
(注)今現在、車両のエアコンサイクルの中にガスの残っている車両で作業する場合、必ず整備工場、若しくは電装屋などでガスを回収してもらってください。
まず、エアクリからエアフロまでのダクトを外します。
ついで、コンプレッサーの配管を外し、車両をリフトアップ。
車両下から、ブラケット、コンプレッサーの上側でエンジンブロックに固定しているボルトを抜き、
マグネットクラッチのハーネスを外して、
コンプレッサーを外します。一応配管跡はフタをしておきます。
コンプレッサーが無いと、えらくすっきりですね(笑)。
ウィンドウォッシャータンクを外して、リキッドタンクとプレッシャースイッチを外します。
私の車両はここでクーラントリザーバーを跳ね上げます。
バルクヘッドの板を外し、(7mmボルト5本)
その下にあるカバーを取ると、ブロアモーターが見えます。
ブロアケースの右席前のフラップのリンケージをこじって外し...
このパイプの間にあるナットを外します。
このときに、ここのすぐ脇にある2本のトルクスネジを抜くのを忘れないように。後々苦労します。(経験者談)
ここから車内です。いきなり剥き出しになっていますが(笑)、マイクロフィルターをDIYで交換された方なら、なんとなくわかるでしょう。
マイクロフィルターとの位置関係がわかりますか?エバポ下の(右方向が下です)
ジャバラ付近が濡れています。これでガス漏れが発覚しました。こんな程度の事がわからない車屋も存在します。気をつけましょう。
エキパンの下側、オイルでベトベト。明らかにここから漏れています。
エキパンの上にある6角のボルトを抜いて、配管を外します。
外した配管。黒い部品側がバルクヘッドに付き、エンジンルームよりの配管へと接続します。
これがエンジンルームよりの配管。既にO-リングが新しいのは気のせいです(爆)。
後は、エキパン接続部を掴んでゆっくり引き出せば、ズルッとエバポごと抜けてきます。
ことエバポ、エキパンの取り外しについては、実に簡単。国産の方が余程面倒だと思うのですが、車屋が嫌がる理由がわかりません。
エバポより外したエキパン。以前に注入された漏れ止め剤がここで固着している事からも、ここより漏れていた事が判ります。
一旦作業はここまで。
部品到着まで日にちが掛かる為、一旦仮組み。助手席の足元は剥き出しのままです。
後編へ続く・・・。
さて、後編も楽しみだ。
ご質問はddkunnejp【@】gmail.comまで。