2004年12月7日(火)
ANSA補修用マフラーへの交換 − ALEXさんより
最近、よくレポートをいただくALEXさんより、抜けたマフラーを補修用のマフラーへ交換したレポートをいただいたので紹介しよう。
最終モデルであっても一昔前の車の扱いのE34。みなさまのE34のマフラーの音はいかがなもんでしょう? 街中で見かけるE34もずいぶんとワイルドな音を振りまいて走る車両も多い感じがしませんか? ノーマルマフラーなのに「改造した外車」に乗ってると近所のおばちゃんに思われてませんか?
聞くところによればE34,E36など(まで?)のマフラーは中のガラスウールのような消音材が少しずつ焼けて抜けていくのが原因らしいです。イメージ的には“抜けの良いマフラー”=“高性能”です。しかし、BMWの場合だけかどうかはわかりませんが、排気効率的には良くないらしいのです。これからの季節、早朝であれ可愛い愛車に最低限の暖気だけはしてあげたいものですが、今の自分の車両の状態では御近所に対して申し訳ない気持ちもあり、この度、ANSA補修用マフラーへの交換にいたった理由です。
ネット、オークションなどいろいろ探してみたのですが、社外のスポーツマフラーともなると実際装着してみないと”音量”についてはわからないですし、逆に現状よりワイルドな音になっても困ります。どんなパーツもそうですがE36、E39、E46用が中心でして、E34用となると選び放題とはいえないのが今の世の中です。
で、有名な横浜のポールポジションさんHPに“E30,E36マフラー在庫たくさんあります”って見つけて問い合わせてみたところ「アメリカから取り寄せれば10日ぐらいかかりますが、E34用なら42,000円であります。」と素敵なお返事をいただきました。
で、届いたマフラーです。BMWのパーツリストを見ると、リアの太鼓からすぐのストレート部分で差し替え部品だった記憶があるのですが、ANSAの場合はセンターマフラーのすぐ後ろまであります。接続部分は15cmぐらいで一段太くなって、途中まで締め込みの為と思われる切込みがあります。
接続方法について購入時にポールポジションさんに質問してみた所では、やはりベストなのは溶接を行うなのですが、一段太くなった部分に差し込んでマフラーパテやアルミテープなどの固定でも、よほどのことがない限り抜けないらしいです。なるほど、二本のパイプで一度曲がった部分での差し込みなので、固定力は強いかもしれもせん。
そこで、念には念を入れホームセンターでU字ボルトを購入。プラス“コの字”の部品を製作しました。私の幸せな環境(その1)として会社の廃材から適当な物をプレスのおじさんに持っていけば都合の良いタイミングであっさり“コの字”に曲げてもらえます。
いよいよ作業開始です。二柱リフトでリフトアップ。またまた、私の幸せな環境(その2)なんですが、実の弟が31歳にして整備工場の工場長なんです。前もって連絡しておけば、都合の良い日に弟の仕事が終わってから工場が使い放題です。何より工賃的にはこの季節なら“暖かい缶コーヒー”で心良く手伝ってしてもらえます。ショップなどは“ピット内立ち入り禁止”だったりして近くで見ることすらできなかったりしますが、できないこと以外は自分でプロのメカニックのアドバイスを受けながら自分の車を作業できるので、私的には楽しくてしかたがありません。
作業内容ですが予定ではエアーソー、グラインダーを使いマフラーを車体から外すことなく切るつもりでしたが、さすがはBMW純正部品です。マフラー自体がかなり硬い素材で、フェンダーぐらいならザクザク切れるツールでもなかなか歯が入りません。そして、ANSAマフラーの場合センターマフラーの横の遮熱板(プロテクター?)を切りとらなければなりません。BMW純正の差し替えリアマフラーなら、パイプ2本切るだけで良いのかもしれません。結局、フランジ部分から外して、外したマフラーの上にANSAマフラーを乗せてパイプ切断位置を決め(フランジ以降は二種類のマフラーリング二個ずつで吊ってあるので、多少のズレ(ミリ単位)はなんとかなるはず)切断。
仮合わせをしてみて問題がなかったので、差込み側のパイプにマフラーシールを塗り、センターマフラーとリアマフラーを結合。そのまま、まず前側のマフラーリングへ吊るしました。(先にマフラーリングは全て車両側に取り付けておいたほうが楽だと思いました)で、フランジ部分を固定します。
フランジ部分の中にはガスケットリングが左右のパイプで違う物が入ってます。右側はパイプの外、左側はパイプの内側に入ります。私は新品を用意しましたが両方共金属製なので割れ、傷などなければ再利用して良いらしいです。フランジ部分の固定後、パイプ結合部分をマフラーパテでコーティング。その上からアルミテープを巻き、ホースバンドと自作U字ボルトで固定。
後は後ろ側のマフラーリングを取り付けて完成です。マフラー交換後、2日経ちましたが、この結合方法で排気漏れなどの問題はありません。
さて、気になる交換後についてですが、あくまでも全て私のE34の状態であり私の感想である事を前提とさせていただきます。
元々、走行距離60,000kmで購入、現在90,000kmなのでE34の新車の状態がどんな音だったのかはわかりませんが、まず、アイドリングでもかなり静かになりました。
運転席に座ってみて、セルシオまでとはいいませんが先々代のマーク2ぐらいにはなったはずです。なにより走りだしてみるとはっきり言って“別の車”です。今までの感覚では“これぐらいのアクセルの踏み込みだとこのぐらいの反応”などの感覚をリセットしなければならないぐらい車が前に進みます。今ではあのワイルドな音のほとんどは本来車を前に進めるための“力”だったような気がします。
あと、DDさんの仲間さんでマフラー交換をした方もHPでおっしゃっておりますが、ATのシフトアップ時のショックが半減しました。シフトチェンジ時に本来出るべきトルクが戻ったからなのかもしれません。いろんな面で“スムーズ”な感じになりました。これがもし、社外のスポーツマフラーに交換したのであれば「A社のマフラー最高!!!」って、感想になったはずです。
ただ、今回交換したマフラーは、“純正同等の補修用”の性質の物です。どれだけ今まで付いていた純正マフラーが劣化していたのかを考えます。国産車の感覚ではマフラーの性能が劣化する事なんて考えませんよね? 街中のドレスアップしたミニバンに乗る人には、“現状の純正マフラーより静かにするためにマフラーを交換する”感覚は理解できないかもしれませんね。まるでチューンアップの様な効果ですが、純正同等の部品なのでこれも“メンテナンス”の部類ですよね?
あのワイルドな音が無くては困る人以外(あれはあれでE34の音であり、よい音だと素直に思えます)で、「俺の車、うるさい?」って思う人に一度マフラー交換をおすすめします。
いかがだろうか。爆音が酷くなってきた人には一考の価値はあると思う。
しかし、ALEXさんはラッキーな環境にいるなぁ・・・。DDもリフトを使えるところが欲しい・・・。
ご質問はddkunnejp【@】gmail.comまで。