2004年12月1日(水)  2004年12月3日(金) 追記  2004年12月5日(日) 追記

イカリング製作その2 − スモークタイプにしてみよう

さて、ガラスレンズを外したヘッドライトだが、そのままイカリングを入れても面白くないので、この際スモークタイプのヘッドライトにしてみることにした。

スモークタイプといっても、レンズをスモークするわけではなく反射板を黒く塗るだけである。

まずは、ハイビームのレンズを外すときに折り曲げた金属部分を写真1のようにして元に戻しておく。


写真1 折り曲げた金属を元に戻す

実際にガラスレンズを当ててみて、元の状態に戻るまで調整しながら作業する。

一方、写真2のように、ハイビームのガラスレンズの方に付いているシーリング剤を取っておく。これは固くなっているので、ラジオペンチではぎ取るようにすればいい。


写真2 ガラスレンズに付いたシーリング剤をはぎ取る

ハイビームの反射板は本体そのものであり、一方ロービームは本体とは別のプラスチック製の反射板がある。これに黒色を塗るわけである。

まずは、写真3のようにハイビームの反射板をアルコールで脱脂する。


写真3 ハイビームの反射板の脱脂

そして、反射板以外に塗料が付かないように、写真4のようなマスキングテープを使ってマスキングする。


写真4 マスキングテープ

このマスキングテープは、紙のテープにビニールが付いたものであり、手軽にマスキングできるので重宝だ。100円均一ショップに売っている。

これを使って、写真5のようにマスキングしていく。


写真5 ハイビームをマスキングしているところ

一方、写真6のように、ロービームの反射板もアルコールで脱脂する。


写真6 ロービームの反射板を脱脂する

さて、後は塗装するだけである。ハイビームの反射板は金属製なので、塗装前に下塗りとして写真7のメタルプライマーを吹いておく。


写真7 メタルプライマー

写真8にメタルプライマーを塗っているところを示す。


写真8 メタルプライマーを塗っているところ

ついでだから、ロービームの反射板にも塗っておいた。反射板はプラスチック製だが、表面に何かメッキしてあるようだし(って、いい加減な・・)。

メタルプライマーが乾いたら、次は黒色の塗装である。ヘッドライト内は非常に高温になるので、普通のラッカースプレーを塗るわけにはいかない。そこで、写真9のような耐熱塗料を用意した。


写真9 耐熱塗料

缶をよく見てみると、写真10のように書かれている。


写真10 缶のアップ

なんと、耐熱温度600℃だ! そんなに高温にはならないけど・・・(笑)。

まぁ、とりあえず塗ってみよう。写真11に塗装の様子を示す。


写真11 耐熱塗料を塗装しているところ

塗装は、乾燥させながら4回ぐらいに分けて薄く塗っていくと良い。リアウィングの塗装で痛い目に遭っている教訓である(苦笑)。

そして乾燥させると、写真12のように、反射板が見事なツヤ消しの黒になる。


写真12 耐熱塗料を塗ったところ

これで、マスキングを外せば写真13のように綺麗に塗装できている。


写真13 耐熱塗料塗装後

我ながら完璧である・・・、と言いたいところだが、耐熱塗料の缶をよく読むと、最初に150℃で30分ぐらいおいておかないと完全に硬化しないようである。手で触っても完全に乾いているように見えるのだが・・・。

仕方がないので、再び石油ファンヒーターの出番である。さすがに、これは室内でやるわけにはいかない。外に石油ファンヒーターを持ち出し、写真14のように段ボール箱を設置する。


写真14 石油ファンヒーターと段ボール箱

この段ボール箱に塗装した反射板を入れて、写真15のように30分ほど加熱した。この時も、石油ファンヒーター本体が異常に高温にならないかどうか、常にチェックしておく。


写真15 反射板を加熱しているところ

これって、焼き付け塗装!?(←違うって)

このようにして黒く塗った反射板をレンズの中に入れることによって、光量をあまり落とすことなくスモークタイプのヘッドランプにすることができる。

ちなみに、HELLAのスモークヘッドランプも同じような構造だが、HELLAのものは、ハイビームに黒い十字の仕切板が入っていたと思う。それに、きっと耐熱塗料で塗装していないだろう(笑)。

ちなみに、写真は撮っていないが、ヘッドライトに付けるリングも脱脂、メタルプライマー塗装の後、ツヤ消し黒を塗っておく。

 

警告

本ページで紹介した石油ファンヒーター方式は、間違った石油ファンヒーターの使い方である。この方法により石油ファンヒーターが壊れたり、火事になったりしてもDDは一切の責を負わない。

さて、次回は「イカリング製作その3 − イカリングを入れよう」を紹介する。前回も書いたように、DDはイカリングにあまり興味がないので、モチベーションが若干低めだが、まぁ、適当にやってみよう(笑)。

完璧なイカリングを目指す人は、「庭師@さんのイカリング装着レポート」や、boven7さんのサイトkidsさんのサイトを参考にして欲しい。


2004年12月3日(金) 追記

DDのゲストブックにミッチョさんから以下のようなご指摘をいただいた。

Subject: ハイビームのスモーク

Hellaのブラックハイビームは反射板と垂直に十字の板が入っていて、その板のみが黒く、その色が銀色の反射板に映って黒く見えるだけだったような・・・・。
「これなら、光量は落ちないな」と納得した覚えがあります。反射板自体を黒くするのは、光量が思いっきり落ちて暗くなるような気がしますが・・・。

気になって、Hellaのブラックハイビームを見てみると、以下の写真のようになっている。


Hellaのブラックハイビーム

反射板と黒い十字の仕切板は艶有りの黒である。というか、黒クロムメッキのような感じである。

今回、DDが使った耐熱塗料は、思いっきり「艶消し」なのでうまく光が反射してくれず、光量が大幅に落ちる可能性がある。ミッチョさんからご指摘をいただいたときには、もう塗装しちゃったし、おまくにガラスレンズもはめ込んじゃったし(笑)。ハイビームはあまり使わないので、「まぁ、いいっか」ということにしよう(苦笑)。


2004年12月5日(日)

ハイビームの反射板を艶消し黒で塗ったために、光量が大幅に落ちる可能性があると言っていたが、実際に車体に取り付けてみて夜間に点灯させると、ちょっと笑うぐらい光量が落ちている。

「光量が落ちている」というより「何も光っていない」と言った方が正確だろう。まるで、黄色いポジションランプのようである(苦笑)。

「反射板自体を黒くするのは、光量が思いっきり落ちて暗くなるような気がしますが・・・。」というミッチョさんのご指摘は大正解だ。

さすがにこれはなんとかしないといけない。近いうちに、ハイビームは作り直すことにしよう。くれぐれも、ハイビームの反射板は艶消し黒で塗ってはいけない。



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