2023年7月1日(土)

DD2号 リモコンキーによるドアミラー格納 − コーディング

DD2号は、リモコンキーのロックボタンを1.5秒以上押すとドアミラーが格納される機能が付いている。確かに便利でいいのだが、ロックボタンを1.5秒押し続けるのはちょっと長い。調べてみると、この時間はコーディングで変更することができるようだ。そうとわかったら、早速やってみよう。まずは、車のイグニッションをONにして(エンジンはかけない)、写真1のようにOBDIIポートとPCを接続する。


写真1 OBDIIポートとPCを接続したところ

NCS Expertを起動して、プロファイルを読み込むと同時に図1のように車両情報を設定する(プロファイルを読み込んだあと、[F1]→[F3](E60を選択)→[F6]と押していく)。


図1 NCS Expert画面

設定を読み込むモジュールはCASなので、F4を押して図2のようにCASを選択する。


図2 KGMの選択

モジュールを選択したら、F2を押して図3のように読み込みジョブ(CODIERDATEN_LESEN)を選択する。


図3 ジョブの選択

読み込みジョブが選択できたら、図4のようにJOBNAMEがCODIERDATEN_LESENになっている。


図4 ジョブ選択後

そして、F3キーを押すとCASの設定を読み込んで図5の画面に戻る。


図5 読み込み後

これでCASの設定がNCS ExpertのWORKフォルダにあるFSW_PSW.TRCとNETTODAT.TRCに読み込まれたことになる。

さて、この設定を書き替えるために、今度はNCS Dummyを起動し、車両としてE60を選択した後、図6のようにCAS3.C09を選択する。ちなみに、ENC Expertはそのまま起動したままにしておく。


図6 CAS3.C09の選択

次に、車両から抜き出した設定ファイルを読み込むため[Browse...]をクリックし、図7のようにNETTODAT.TRCを選択する。


図7 NETTODAT.TRCの選択

読み込んだら、CTRL+Fを押して図8のように検索画面を表示し、KMFRT_SCHLIESSENを検索する。


図8 KMFRT_SCHLIESSENの検索

そして、図9のように、KMFRT_SCHLIESSENのパラメータとしてwert_05を設定し、その値を05にする。この値の1/10の時間(秒)がリモコンのロックボタンを押し続ける時間になる。


図9 パラメータの設定

その後、図10のようにExport Nettodataをクリックして、NETTODAT.MANに書き替えたデータを書きだす。


図10 データの書き出し

さて、ここまでできたらNCS Expertに戻りNETTODAT.MANを車両に書き込む。そのために、図5の画面で[F5]キーを押し、図11のようにcoapiCodeSgByNettoDataを選択する。


図11 基本機能の選択

図12の画面が表示されるので、NettodatenlisteにNETTODAT.MANを入力してOKをクリックする。


図12 NETTODATファイル選択

しばらくすると、図13のようなウィンドウが表示されて書き込みが終了する。


図13 書き込み終了表示

これでコーディング終了である。

コーディング後は、写真2のようにリモコンのロックボタンを0.5秒押しただけでドアミラーが格納されるようになる。


写真2 ドアミラーが格納されるところ

これでちょっと使いやすくなったかな?



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