2014年3月5日(水)
LEDテープによるイカリングの作成 − ともパパさんより
今回は、ともパパさんより、LEDテープによるイカリングのレポートをいただいたので紹介しよう。
以前にけろよんさんが投稿されたレポート「超簡単!LEDイカリング − けろよんさんより」を参考にさせて頂いて、私流にアレンジを加えた簡単イカリングを作成してみましたのでご報告致します。
まずは、LEDテープの入手です。私もけろよんさんと同様に、側面発光の防水タイプを入手しました。断面がカマボコ形の柔らかい素材の内部にLEDチップが埋め込まれており、3cm刻みで切断する事ができます。1本の長さが90cmで、半分の45cmに切断するとライトリングを一周できる長さが2本できます。
予備のライトを室内に持ち込んで検証を開始しました。
@表からLEDテープが見えない
ALEDテープによるツブツブ感をなくす
Bすぐに元に戻せるこの3点を目標にしています。そこで、LEDテープをライトリングの裏側に貼り付けて、リングとレンズの隙間に隠してしまおうと考えました。これで飛散物の直撃と紫外線による劣化が避けられると思います。実際にリングを外してみると、テープが入りそうな隙間があります。これで@の表からLEDテープが見えないように出来そうです。
次に、Aのツブツブ感をなくす方法を考えます。試しにリングの裏側にLEDテープを貼ってライトに取り付けてみると、LEDがライトレンズの側面に触れる事で、光が拡散して隙間なく光 る事が分かりました。また。レンズの外周にギザギザした部分があり、これが純正イカリングのような効果を演出してくれそうです。Aも何とかなりそうです。
ここでHiとLoそれぞれにLEDテープを仕込んだリングを取り付けてみました。LEDは側面発光なので、発光部を前側に向けて貼り付けてありますが、レンズの形状が違うためにうまく同じように光りません。Hiの方は暗くてツブツブ感が目立ってしまいます。
Lo
Hiここで、Hiのみ発光面を後側に向けて貼り付けてみると、今度はライトのリフレクターにLEDの光が反射して、ライト全体が光ってしまいました。
発光面を逆向きに貼り付けたHiん〜、うまくいきませんねぇ。実際に諸先輩方のイカリングの画像を見 てみると、Hiはリフレクターに光が写り込んでいる事が判明しました。これでいいんですね!(というか、良しとします!)HiとLoの光量のバランスを考えて、Loは前面発光、Hiは後面発光で行くことにしました。そこでリングを2本ずつ、2種類作ります。まずはリングをキレイに洗ってからLEDテープを貼る裏面の脱脂をします。
LEDテープを切断可能部分で切断します。
LEDテープの繋ぎ目(配線部分)を上側に来るようにしたいので、下側にある水抜き穴の正反対に印を付けます。
テープの切断面はプリント基板が剥き出しになってしまうので、防水のために接着剤に埋没させます。また、配線の固定も兼ねます。
Lo用とHi用に発光方向が違うものを2種類作ります。
Loの前面発光
Hiの後面発光作業中に気付いたんですが、BOSCHとHELLAではライトリングにも違いがありました。BOSCHはメッキ処理がしてあって肉厚、リング下部に繋ぎ目があります。一方のHELLAはステンレス製の薄型で、表面は磨きが掛けてあります。大きさや形にも違いがありました。さすがE34、奥が深いですね。
左がBOSCH、右がHELLA
左がBOSCH、右がHELLA
BOSCHの繋ぎ目接着剤が硬化したら、配線の位置に注意しながらライトリングをライトに取り付けます。
グリルを取り付けます。イカリングを仕込んだ形跡は見当たりません。
配線に移ります。今回の目標のBですが、すぐに元に戻せるようにしておくために、純正のスモールはそのまま残して、イカリング系統の配線もコネクターの差 し替えで選択できるようにします。予備のライトからスモール球の支持体を頂く事にしました。筒の部分で引っ張ると抜けて内部の構造が見えます。年式によって内部がコードで配線してあるタイプもあります。
途中で切断して、平端子のメスがはまるように加工します。
LEDテープの極性を間違えないように配線します。純正のコネクターがそのまま使えるので安心です。自作コネクターはラジエターコアサポートの裏側にタイラップで固定しました。
点灯試験です。Hiの映り込みも許容範囲で、なかなか良い感じに仕上がりました。
あとはLEDテープの耐久性ですが、トラブル時は元に戻せるのでバックアップ体制も万全です。BOSCHとHELLAでは、BOSCHの方がリングとレンズの間のクリアランスが大きいように思えました。BOSCHのライトがついているともパパ号の場合、このクリアランスが好都合でした。この製法ですとHiに仕切り板が入っているブラックライトでも簡単に装着できると思います。私は側面発光のLEDテープを使用しましたが、発光面が違うものを使えば違った物が出来ると思います。興味のある方はお試し下さい。
今回のイカリング作成にあたりご指導頂いた皆様、特に「怒リング発案の牛(GYUU)」さん、「LEDテープ方式の詳細をレポートされたけろよんさん」に、この場をお借りしてお礼申し上げます。ありがとうございました。
最後の写真を見ていただければわかるのだが、これはLEDテープを使ったイカリングの一つの完成形と言っていいだろう。これは、牛ちゃんが発案し、けろよんさんがレポートを執筆し、ともパパさんが改良する、という見事な連携の賜物である。ヘッドライトのレンズを外すことなく簡単にイカリングを実現できる。また、地味なところだが、ポジションランプのコネクタ処理も見事だ。
末尾ではあるが、いつも有益な情報をいただく ともパパさんに感謝する。
ご質問はddkunnejp【@】gmail.comまで。