2012年9月8日(土)
E36 オイルフィルタハウジングからのオイル漏れ修理 − medama1goさんより
今回は、medama1goさんより、奥様の愛車E36のオイル漏れ修理レポートをいただいたので紹介しよう。
E34ならびにE36なみなさん、medama1goです。
今年年頭に購入したカミさん車の318tiですが、駐車場に結構な量のオイルじみを作ることになってきました。乗った直後に下を覗くと、ポタッポタッとオイルの滴が垂れてきます。
ちょっとまずいなぁとは思っていたのですが、下から見た感じでは、どうもタイミングカバーの所から漏れている感じ。で、その上はというと、クランクシール。こりゃ面倒だなぁ...と思いながらも、先日ひょんなことからオイルフィルターのハウジングをみると、付け根にたっぷりとオイルが溜まっているいるのを確認。
絞り込むために熱湯で一度オイルを洗い流し奇麗にして、翌日確認するとやはりオイル溜まりが。どうやらここからのリークで確定のようです。
BMWfansのパーツリストで確認すると、
[5] O-ring 11 42 1 709 513
と
[6] Gasket Asbestos Free 11 42 1 709 800
のようです。金額はOリングが\357、ガスケットが\651。Oリングは図面上は1つですが2個必要ですので、部品代、しめて\1365。
金額的には知れているので、ディーラーで確認すると在庫あり。早速受け取りに行って、翌日、作業開始です。
エンジンルームのほぼ中央、黒い丸いのがオイルフィルターハウジング。M44はプラスチックキャップです。
ここの根元にオイルがたまっています。前日に奇麗に流したのに溜まっているという事は、結構な量が漏れているようです。
まずはフィルターレンチで一度ハウジングのキャップを外します。このフィルターレンチは国産と同種。サイズは76mmです。
10mmのソケットで、インテークのカバーを外し、吸気周りをばらしていきます。
こんな感じに、インマニ直前までばらします。ラジエータに付いている電動ファンも外します。
溜まっているオイルがしっかりと確認できますね。このオイルが溜まっているところの窪みから下は紙パッキンなのですが、丁度矢印の裏側に当たるところに逆止弁が入っており、コイツについているOリングの劣化から漏れる事が多いようです。
こちらはタイミングケースの排気側。こっちも随分とオイリーですね(笑)。すでに合わせ目に液体パッキンが上塗りしてあるところをみると、いずれここも交換しないといけないようです。
このあたりでバッテリーのマイナス端子を外します。最初に外してもいいんですけどね(笑)。
この作業最大の難関、オルタ外しがやってきました。上下2か所にある貫通ボルトを16mmのソケットで外します。
なんと、思わぬ伏兵が! 下側のボルトがパワステフルードのリザーバーに当たって抜けません。
仕方がないので、気持ちよくコイツも撤去します。使うソケットは10mm。やっとボルトが抜けました。
で、ここが一番大変で、オルタネーターの取り付け部がブラケットに噛みこんでいるというか、かなり強烈に固着しているので、ちょっとやそっとでは外れて来ません。バール必須かもです。
バールがない人は...気合いと根性で乗り切ってください(爆)。私はクレ556とメガネレンチでなんとか...(^^ゞ
なんとかブラケットからオルタが外れたら、裏側についている端子から線を外します。レンチは大きい方が13mm、小さい方が10mm。
オルタが外れたら随分とすっきりしますね。でも、まだフィルターハウジングは外れません。
このテンショナーとパワステポンプの付いているブラケットを外さないと、その下にあるボルトにアクセスできません。
TISによると、パワステポンプをブラケットから外さないといけないらしいのですが、そのためにはプーリーをポンプから外して、テンショナーも外して...
え〜い、面倒だ! そのまま行ってまえ!!
って事で、ポンプごとブラケットを外す暴挙に出る事にしました(笑)。16mmのソケットで、ブラケットとエンジンブロックを止めているボルトを外します。全部で5本。テンショナーの陰に1本います。
これでようやくハウジングの全容が見えてきました。
油圧スイッチのコネクターを外し、10mmのボルト6本を抜くとあっけないほど簡単にハウジングが外れます。
う〜ん、汚い(爆)
緑色に見えるのは紙パッキン、その横側の丸い穴が逆止弁の入るところです。
なんとか外れました。
これが今回購入した部品。Oリングが2本とガスケットが1枚。
エンジンブロックに張り付いていたガスケットを奇麗にはがし、余分なところに余分なものが入らないよう、注意しながら簡単に清掃。
新品のガスケットに液体ガスケットを薄く塗って、エンジンブロックに貼り付け。液体ガスケットはTISに指定はありませんが、独断と偏見で使用しています(笑)。
こちらは外したハウジング。この黒いデベソ見たいなのが逆止弁です。
しっかりとはまり込んでいますので、弁についている溝にドライバーなどをひっかけて、ハウジング本体の合わせ面に傷を付けないよう、外します。
これが外した逆止弁ですが、どこにOリングがあるかわかりますか? この矢印の部分がOリングなのですが、硬化&変形でOリングとは思えない様相を呈しています。これでは漏れるのも仕方ないですね(苦笑)。
古いOリングをなんとか外し、新しいOリングにオイルを薄く塗布してはめ込みます。どうですか? これならきっちりシールできそうですね。
Oリングを交換した逆止弁をハウジングへ組み込み、これまた液体ガスケットを合わせ面に薄く塗布してエンジンへ組み付け。
あとは外した順番を逆に追って組み付けたら完了です。オルタネーターのブラケットですが、パワステのポンプが配管ごと付いている事もあり、結構邪魔になります。作業中は針金などで何処かへ括りつけておくと、作業が楽になります。
あと、外すのに苦労したオルタネーターですが、実は裏側に6角穴があいており、ここにブッシュと1体化したナットがはめ込んであります。で、これがボルトを締め込むことで内側へ引き込まれ、ブラケットを締め付けることで、ガタのない取り付けができるようになっています。という事は、コイツを外側へ戻してやらないと組み付ける事ができません。
そこで、軽くボルトをねじ込んでやって下側にナットサイズより2回りほど大きいソケットをあてがいます。ここでは24mmのソケットを使っています。
そのまま上からハンマーで、ブッシュがオルタの耳ツライチよりも若干外へ出るくらいのところまで打ち込んでやります。強引にやって、ねじ山をつぶさないように注意。これで簡単に組み付けできるようになりました。
作業から1日あけたところですが、今現在のところ同じ個所から漏れている様子はありません。実際のところ、M40系のエンジンはこのOリングから漏れる事が多いらしく、ある意味持病ともいえるトラブルのようです。
作業に当たり、アドバイスを頂いた黒森はがねさん、Mizneyさん両氏には、この場をお借りしてですが、御礼申し上げます。<(_ _)>
で、自分の車のメンテはいつになるのやら(爆)
おそらく、オルタネータさえ外すことができれば、そんなに難しい作業ではないように思う。でも、DD号の時もオルタネータが若干固着していて外すのに苦労したなぁ・・・
末尾ではあるが、いつも面白く有用なレポートをいただいくmedama1goさんに感謝する。
ご質問はddkunnejp【@】gmail.comまで。