2008年10月27日(月)
ボールジョイントの仕組み − あるぴな小僧さんより
今回は、E32にお乗りのあるぴな小僧さんより、なかなか興味深いレポートをいただいたので紹介しよう。
【はじめに】
前々レポートでフロントのアームを交換した。以前から気になっていたボールジョイントの仕組みを調べたのでレポートする。アームの交換の際、外した古いアームのボールジョイントを調べるべく分解してみた。
【ボールジョイント部の分解】
取り外したロアアーム(コントロールアーム)である。
人差し指で押しても軽くふにゃふにゃになったボールジョイント。ボールジョイントの裏側はカシメてある。
カシメをグラインダーで削り落としてしまう。
ジョイント側からピンを叩く。
押えのプレートが外れる。中になにやら黒い物体が顔を出す。
更にピンを押えると中身が顔を出す。
内部の部品一式である。
この黒いものがボールを受けているところである。
なんとプラスチック製である。受け側は少しテーパ状になってる。
構造から推測すると、カシメの力でボール受けを押し込みテーパで球体を締め付けているみたいだ。
と、言うことはカシメの力を増やすと硬さが復活するのでは? と考えが浮かんだ。ためしにもう一本のカシメをハンマーで叩いてみた。
やはり、指では動かないまでは復活した。ただ方法が悪かったのか新品程度には復活しなかった。ハンマーでなく油圧プレスでちゃんと押せばもう少し復活しそうだ。
恒久的には取替えが良いのだろうが、応急措置としては役立ちそうである。
まさか、プラスチックの部品でボールを受けていたとは!? 金属だと堅すぎて摩耗するからだろうか?
末尾ではあるが、面白いレポートをいただいた あるぴな小僧さんに感謝する。
ご質問はddkunnejp【@】gmail.comまで。