2003年8月14日(木)

天井内張りはがれの補修 − yamakawaさんより

先日、yamakawaさんより「天井の内張りの補修」に関して、詳細な画像付きのメールをいただいたので紹介しよう。基本的には、天井の内張りが付いている天板を車外に引っ張り出し、内張りの生地を貼り直した上で、元に戻す方法である。

以下、画像および説明分は基本的にyamakawaさんよりいただいたものを使用している(一部、DDが編集している部分あり)。


yamakawaさんからの情報

写真1、2を見れば外せるのがわかるので後の情報は参考程度になります。


写真1 リアドアから天板を出しているところ


写真2 車の外に出した天板

写真1ですが、この状態に天板を持って来れれば外せます。写真では、助手席側のヘッドレストが付いたままですが、前もって外した方が作業はやり易いはずです。室内の中で天板を回し込む作業をするため、ドアは助手席を除き開けておきます。

写真2は取り出した後の天板です。(外せた事の動かぬ証拠でしょうか?)

写真3、4は、天板の生地を剥がす途中の画像です。カーショップで見つけた毛足の硬いブラシを使えば簡単に生地の下のスポンジが落ちます。タワシでも可能とは思います。スポンジですがベタベタしているので屋外で作業っしてください。また、スポンジのカスは掃除機で吸い込ませて下さい。


写真3 天板の生地を剥がしているところ


写真4 ブラシで天板に付いているスポンジを剥がしているところ

写真5は、カーショップで見つけたシートカバーの生地に付いていた説明です。(表側は合皮風の生地で接着剤も染込んできません。)


写真5 天板に貼り付けるシートカバーの生地

写真6、7は、生地を貼り込み中の画像です。大きく3ケ所に分けて貼り込んでいっています。まずはセンター部でバイザ−部の凸凹表面前までに両面テープ(50mm幅一個、25mm幅2個です)で貼り付けます。それからは左右方向にテープと接着剤(木工用とゴム系の2種類)で交互に貼り込んでいきます。そして、バイザ−部分の凸凹部を貼り込みます。購入した生地が伸びのある生地ですが、シワに注意しながら前後左右に引っ張ってみてシワの出来難いように貼り込むしかありません。


写真6 生地の貼り込み(1)


写真7 生地の貼り込み(2)

それと、後の祭りですが、バイザ−周囲とグラブレール部の凹み部分はテープでは無くゴム系の接着剤を使った方が良かったようです。天板と生地側に塗って乾かした後で圧着した方が良さそうな気がしました。テープの粘着力が弱くて生地のテンションに負けて剥がれてきます。(また、暇ができたら貼り直してみます。)

それと、天板を外すにはルームランプ、ピラーガ−ニッシュ、バイザ−を外せばOKです。外せばわかりますが、後ろ側は3ケ所がピンで刺さってます。外す場合ですが、横方向にずらせば天板は外れます。はめる時には刺さった樹脂製のピンを外して天板側にあるガイドレールにはめて、ボディ側のクリップ穴にはめ込めば完了です。(抜き難いのでドライバーでこじりながら少しずつ抜いてください。)

リアのピラーガ−ニッシュ(Cピラーガーニッシュ)を外す場合には、リア席の背もたれも外す方が抜き易いです。それと、ガ−ニッシュを外す場合にはピンの位置を良く見てから丁寧に抜く事です。ボディ側の金属性のクリップが簡単に割れちゃいます。割れた場合には両面テープ等で止めれば何とかなります。

写真8、9がガ−ニッシュを外した状態です。


写真8 Aピラー(前側の窓枠)ガーニッシュを外したところ


写真9 Cピラー(後ろ側の窓枠)ガーニッシュを外したところ

写真10は、組み込みが完了したものです。生地の色が濃いグレーなのでピラーの薄いグレーと全然違います。そんなには気になりません。まあ、余った生地をピラーガーニッシュに貼り込もうかなと考えてます。


写真10 天井内張り補修完成後

また、新車の臭いとは全然違いますが、接着剤と生地の臭いが室内に充満します。家内と娘からは苦情が出てますが、垂れ下がりが無くなった事で我慢はしてくれてます。

最後にピラーガーニッシュや天板を外す手順は書いていません。書いていない情報は何かしらの作業経験者であれば推測可能だと思います。


いかがだろうか? 古いE34になれば天井の内張りが剥がれてくることはよくあるが、上記のような方法でDIY補修できるようだ。天板を外す場合には、ピラーガーニッシュの他に、ルームランプやサンバイザー等を外さなければいけないが、思ったより簡単な作業で取り外せるようだ。天井の内張り剥がれに悩む人は、是非試して欲しい。

ちなみに、内張り付きの天板を新規で購入するとなると、以下のような値段である。

パーツナンバー 名称 ドイツ価格  国内価格  備考
51 44 8 126 460 HEAD LINING 229.99ユーロ 45,900円 サンルーフ無し、グレー色
51 44 8 126 463 HEADLINING SLIDING LIFTING ROOF 229.99ユーロ

53,300円

サンルーフあり、グレー色

ドイツ価格では、サンルーフのありなしにかかわらず229.99ユーロだが、国内ではサンルーフ付きの方が高いようだ。輸送時のコストが違うのか(サンルーフ付きの方が、真ん中に大きな穴が開いている分だけ脆弱そうである)、サンルーフ付きの車に乗っている人間にふっかけているのか、どちらかであろう(笑)。

末尾になって申し訳ないが、上記の情報を送っていただいたyamakawaさんに感謝の意を表する。



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